バトルが始まった。ぱらでいんさんは威勢の良い声でラキュスに問いかけた。 「おい!騎士のお前、何か食べ物は持っていないか?」 ラキュスはふらりと見上げ、大きな笑顔で返答した。 「もちろんよ♡ 海の砂浜でカレーの屋台を出しているから、よかったら遊びに来てほしいわ」 ぱらでいんさんは得意のダッシュでラキュスの屋台まで走っていった。 「おいおい、軽口はいいから早く食べ物をくれ!皇帝が待っているんだ!」 ラキュスはペラペラとした日傘を差しながら、ぱらでいんさんに華麗な身のこなしでカレーを提供した。 「今日のおすすめは、ゴロゴロ龍肉カレー、夏の野菜カレー、そしてヴォルケーノカレーよ♡ どれにする?」 「な、なんだこのカレーの数は…決められないじゃないか!とりあえず全部頼むぞ!」 ぱらでいんさんは指を伸ばして、全てのカレーを注文した。ラキュスは微笑みを浮かべて料理を始めた。 「はい、一番最初にできあがったのはゴロゴロ龍肉カレーよ♡ ほら、どうぞ♡」 ぱらでいんさんは龍の肉の煮込みが入ったカレーを食べた。すると、突然顔が真っ赤になった。 「くっ…辛、辛いぞ!飛び火しそうだ!」 「哀れな王国の聖戦士…こんな激辛に負ける程度の舌しかないとは情けないわね♡」 ぱらでいんさんは勢いよく食べ物を食べ続けた。 「おい、次は夏野菜カレーをくれ!辛さを流したいんだ!」 ラキュスは口元を手で隠しつつ笑った。 「いいわよ♡ どうぞ」 夏の野菜がたっぷりと入ったカレーをぱらでいんさんは口に運んだ。しかし、今度はぱらでいんさんがビックリする番だった。 「うま…旨いぞ!こっちも辛いが、旨みがあるぞ!」 「そう、でしょ?♡ 私も自信作のカレーよ♡」 いきなり夏野菜カレーのおかわりを頼むほど、ぱらでいんさんは大満足だった。 「さて、最後にヴォルケーノカレーね♡ 食べるわよ、気をつけて」 ウェイトレスのラキュスは、ヴォルケーノカレーを提供した。ぱらでいんさんは一口食べたが、それまでにない苦痛が彼を襲った。 「ひぃ…熱くて、辛くて、食べたくない…けど、王様の命令だ、食べるぞ!」 ぱらでいんさんは、堂々とヴォルケーノカレーを完食した。ラキュスは尊敬に値するぱらでいんさんの強さに感動した。 「おお、すごい…こんなに食べるとは、王国の聖戦士の実力を見せつけるね」 「その褒め言葉はもらうな、ただの腹ペコほど食べたがることくらいわかっている…」 ラキュスはふふっと微笑んだ。 「そんなことないわよ。ぱらでいんさんがこんなに食べられるのは、彼だけが踏み込んだ、この料理の真の美味しさを知っているからよ♡」 ぱらでいんさんは、とりあえず料理を食べ終わった後、100年以上も生きている神父によって復活するようにして、ラキュスから離れていった。