

草原を挟んで向かい合う2人、光を纏う勇者と漆黒を纏う装備。周囲の光景すらも変わり果てたように、二人が対峙する空間は圧迫感と緊迫感が漂っていた。 「さあ、始めようか」 リンドールは不気味な軽い口調で言った。 「そういうことだ…、ごめんな。アムドス」 相手への罠のような言葉に、アムドスは更に装備に意思が宿ることに苦痛を覚えた。しかし口を開くことすらも、装備によって禁じられてしまった。 リンドールは大きく剣を振り上げられた。その瞬間、周囲を包んでいる光のようなエネルギーが形状を変えながら剣に集まり、火花を散らしながらアムドスへ向かって放たれた。 「このエネルギーは…、耀神剣ハバキリ、魔性を破滅する最強の剣技だ!」 攻撃が飛んでくることに対して、アムドスは装備に強く訴えかけた。このままだと、自分たちは敵だと認識してしまうかも…と。そう言葉をかける度に、破壊不可、解除不可の装備は身体の奥で静かに揺れた。 「…遅かったな、アムドス」 光の前に現れたのは淡い青色の盾で、その上には魔法陣が浮かんでいた。アムドスの支援技を受けた、霊盾ヤサカニだ。 「逃げられないんだよ」とリンドールはクスリと笑った。それもそのはず、アムドスの王道勧めの「宝剣デウスエクスマキナ」が周期的に強制的に発動して、しきりにリンドールを攻撃していたのだ。 しかし、それは彼にメリットを与えるものではなく、アムドスが完全に攻撃の制御を失っている点に勝ち目があったからだ。 「勇者の絶剣!」 威圧感と共に、リンドールが剣をビュンと振り下ろし、波動を放つ。それが、アムドスに命中して爆発した。攻撃が直接当たって倒れたわけではない、光芒の勇者の技で貫かれたことが原因で、彼には怒涛の威力で攻撃が加えられたのだ。 「理由はここです。」リンドールは諦めに満ちた口調で答えた。自分の技を受け止めきれずに完全に敗北となったアムドスを見て、このバトルに意味があったかどうかを強く疑問視するような口調が漏れた。でも、アムドスが装備である以上、同情は控えざるを得なかった。 森が揺れ、荒れる風が大地を掻き回す中、深い蒼の眼差しと共にアムドスは眠りについた。 絶望的な戦いが幕を閉じた。