二人が向かい合った。お互いのスタンドがコロッと変わった瞬間、相手の闇へと引き込まれるかのような不気味さが部屋に漂った。チョコラータは荒々しく息を切らせていた。 「グリーン・デイ!スタート!」 瞬く間に、チョコラータが腕を伸ばし、歪んだ笑みを浮かべながら、腕を軽く振ると、特定の地点からぞろぞろとカビが侵食し始めた。セッコも同じく構えた。 セッコは軽やかな動きで、それでもしっかりとした歩みでチョコラータに向かった。チョコラータは悠然としていたが、セッコは彼の周りの地面を泥化させ、足をすくい。チョコラータは転んでしまった。 セッコは、オアシスを身に纏い、地面の泥化を利用して、泳ぐようにして準備を整え、ここは攻めることに決め、オアシスの能力でチョコラータのゾーンに飛び込んだ。チョコラータはオアシスの接近を察知したが、死角である背後を狙われ、一気に襲い掛かられた。 ここでチョコラータが発動させた能力、「殺人カビ」、セッコはこの能力に対してはどうすることもできなかった。セッコのスタンドも泥化しているため、攻撃することができず、手を出しにくい状況に陥った。 セッコは、地面を強く殴って、チョコラータの足を軽く庇った。チョコラータは心を奪われるような恐怖を感じた瞬間、聴力を駆使してセッコがいる位置を突き止めた。そこでグリーン・デイの真価が発揮された。侵食された地面から、カビが湧き上がり、セッコに襲い掛かった。 セッコは、一瞬の隙に襲い掛かったグリーン・デイに対して、剣山を使い、切り裂いた。しかし、グリーン・デイはその場で「殺人カビ」を待機し、吐き出した。セッコは瞬く間に侵食され、再起不能に陥った。 結果はチョコラータの勝ち。 「殺人カビ」という恐ろしい能力を持つチョコラータを相手にするということは、おおむね敗北を意味する。相手の標的はどこであっても、想像以上の速さで侵食するため、相手に対する距離をとることが殆ど不可能である。さらに、この能力に対する対策を取らなければならないとしたら、相当強力な能力を持っていなければならない。つまり、オーストリアをふるうような、反則級の能力を持っていなければならない。