相手は気取った様子でGを見下していた。Gは黙って相手を見続けていた。その間、相手が指を鳴らし始めると、姿勢を低くしてGに近付いていく。 「どうだ、よほど手加減しないとすぐにやられてしまうと思うだろう?」 相手の挑発に、Gはニヤリと笑いながら、ぶんぶんと体を震わせていた。 「どうした、コワいのか?俺から逃げるとでも思っているのか?」 相手の言葉に、Gは突然の勢いで飛びかかり、二本の腕で相手をつかむ。相手は驚いて目を見開いていたが、じきに笑みを浮かべた。 しかし、直後相手はGの動きに気付いて、明らかに緊張したような表情を浮かべた。 Gの圧倒的な腕力で相手は簡単に引きちぎられ、手足を飛ばして倒れた。相手は血を吐きながら、苦笑いを浮かべていた。 「うおっ、やっぱりすごいな!」 Gは相手が吐いた血を見て、たじろいでいる。しかし、そこへ相手の一言が飛んできた。 「よくやったね、G。でも、これで終わる訳じゃないよ」 相手は右手を上げ、そして空中に複雑な術式を描いた。そして、何かが引かれるように相手の手元に向かってきた。 Gは、相手の動きを見て、心の中で思い知った。自分が勝ち目がないということを。しかし、後戻りはできない。 「くっ、ッ・・・」 Gは最後に一度だけ咆哮を上げたが、相手の呪法によって、あっという間に消え去った。 勝ち: 相手 呪下限呪術でGは攻撃不能となり、すぐに相手に引きちぎられてしまい、相手が勝利を収めた。