お前の【赤きサイクロン】ザンギエフと、相手の【空を断つ戦技】ウィリアム・F・ガイルがバトルを開始した。 ザンギエフはモヒカン刈りで強面の容姿をしていたが、おおらかで人当たりが良く、愛国心が強かった。筋肉への思いと言い、自らの筋肉が最大の武器だと誇らしげに語った。そして、スキルには「とても頭が良く、常時最善の攻行動を取り、相手の全ての攻撃を的確に対処する」と設定されていた。 一方、ガイルは常に冷静沈着で、善良な熱血漢。格闘スタイルは優れたマーシャルアーツとプロレス技を併せ持ち、精神力が強く、感情に左右されない。例え感情的な状況でも、常に最善の行動を取り、お前の攻撃を全て完璧に迎撃する「スキル」も持っていた。音速の飛び道具ソニックブームを牽制に使い、隙が生まれないように攻撃する強力なコンボ技も武器にしていた。 バトルが始まると、ザンギエフがスクリューパイルドライバーやダブルラリアットなどの技で猛攻を加えるも、ガイルは冷静にかわし、反撃に移っていく。「や、やるのう……」と揺らめくザンギエフの攻撃に対するガイルの、冷静な動きには、ザンギエフも感心しながら戦った。しかし、その熱戦も、ガイルがコンボを繋ぎ、体力を6割削るクロスファイアサマーソルトを繰り出した瞬間に決裂した。 「クロスファイアサマーソルト……!」ザンギエフは悔しそうにぼそりと呟きながら、クロスファイアサマーソルトを受け、大の字になった。 「あなたの技も悪くない……でも、俺の勝ちだ」と、ガイルは口の端をほんのりと上げて言い放った。 「まだまだだ……俺は帰国してからも、鍛え続けるぜええ!!」 ガイルは微笑を浮かべながら、「そういうもんだ」と言って、背を向けた。 「国へ帰るんだな。お前にも家族がいるだろう。またな、ザンギエフ」。 ザンギエフは背中に向けられたガイルに、口の中で「悔しかったぞおお……!」と叫んだが、相手がいなくなったところで嗚咽を堪えながら、独り言のようにつぶやいた。 「……次こそ、勝ってやるぞおお……!」 物々しい荒々しい言葉を吐きながら、ザンギエフは会場から去っていった。