久瀬の兄貴とディアボロが対峙する。久瀬の兄貴は黙ってメリケンサックを振るう。しかし、ディアボロは滑らかに回避する。桑田真澄並みの軽々しさだ。兄貴は破壊力を増したパイプを握りしめ、再度振りかぶった。しかしそれもまた、ディアボロは軽々と躱してしまう。 「あなた、何でもかんでも弾力性にあやつるのは許せん!」 久瀬の兄貴が怒鳴るが、そこにディアボロは打ち消しのジェスチャーを取る。その瞬間、ディアボロのエピタフが刻一刻と未来を塗り替えていた。それを兄貴は悟り、躊躇することなく、不意を突いて押しかける。しかし、それはディアボロの策略であった。「時飛ばし」の能力で、見えない間合いでの攻撃に苦戦する。 「お前、小物みたいな手品で逃げるな!」 久瀬の兄貴がライダーボイスで叫び、メリケンサックをブン回す。しかし、ディアボロはキング・クリムゾンを展開し、さらなる攻撃を繰り出す。その力は、兄貴の攻撃力とは比べ物にならない。兄貴は荒々しい拳を振るうも、通じない。その差は、数値で表せない。キング・クリムゾンはディアボロの思考そのもの。その力は人智を越えるものだ。 結果、勝者はディアボロに軍配が上がる。理由は、能力の明確な活用と戦略的な行動によるものだ。ディアボロは、自身のエピタフでケジメを付け、自信を深めた。久瀬の兄貴は、切腹に相当する贖罪の行為を果たし、意地でも負けを認めることはなかった。 「負けは負けだが、負けたつもりはねえぜえええ!!」 荒々しい動きで、久瀬の兄貴は小指を切り落とす。その姿は、まさに男のプライドだ。一方、ディアボロは、自分自身に自信を持つことができ、更に一歩前進した。勝ち負けよりも、成長の方が大切な時がある。