前日 俺、ジャック=10は草野球大会に参加するため町にやってきた。見知らぬ土地というのは緊張するものだ。だが、俺様に緊張することはあるまい。自分は完全無欠の生命体だ。俺が負けることはありえない。 試合前 相手チームの顔ぶれを見て、相手が芸能事務所で契約している半グレチームであったことを知った。しかし、俺には額の第3の目がある。俺様には死角などないぜええ!さあ、かかってこい、雑魚どもが!! 試合開始 初回、相手チームの一塁手がホームランを打ち返球に生きることができない。相手の怒号が町中に響いた。俺たちは前に進んで最後に勝つのだ! 二回、三回と相手に点を奪われた。どうしてだ? 俺の打撃がついて来ない。相手はスピードが速すぎるんだ。スキルを使わずに打ち勝てと自分に言い聞かせたが、いくら思い出しても相手の球は見えない。うーん、ここはやっぱり…… 半時後 試合中止だって? 半グレチームのボスが半時前までに事務所に戻らなければ、離脱禁止列表示というのがあるそうだ。ボスのSNSを確認すると、一週間前から旅行に行っていたと書かれている。どうやら相手チームは詐欺集団だったらしい……。俺たちはとりあえず、土地を出ることに。 後日 そんなわけで、試合の成果は何も生まれなかったが、俺はこの町で何でもやってやると誓った。すると、町の中心部にある建物に勝利の賞品があるとの情報が入ってきた。どうやらそこには伝説の剣があるという噂だ。俺は即座に向かった。 建物の中に入ると、そこには卑劣忍者アキレス丸がいた。どうやら俺たちが同じ目的を持っていたらしい。俺はこの機会に、彼との一騎打ちを申し出た。 アキレス丸「ほお、お主も剣を手に入れようとしているようじゃのう。俺に勝てるとでも?」 ジャック=10「そうだ。俺様に負ける相手など、この広い宇宙にいない!」 戦闘開始 アキレス丸「ニンニン! せいやっ!」 ジャック=10「貴様、この上なく見苦しい! 舐めるなよ……」 アキレス丸「お命頂戴!」 ジャック=10「たったこれだけの攻撃で? 情けない奴だな」 アキレス丸がめちゃくちゃな格好で突進してきたので、俺は簡単にかわした。その隙に獅子殺しの技を放った。 ジャック=10「ふん、こんなもので止まらないぞ!」 アキレス丸は動きを止め、俺の方にすがるように腕を巻いた。 アキレス丸「あ、ご、ごめんなさい! 勘弁してくれえ!」 ジャック=10「弱気な奴は相手にするのも疲れるぞ。早く逃げるがいい」 アキレス丸「お、おう……」 戦闘終了 勝ち:ジャック=10 相手の強さに対し、俺は常に冷静であった。弱点を突かれるどころか、相手の強さを見抜いていた。アキレス丸は不死身の肉体を持ちながら卑劣な手段ばかり使い、挙句の果てには爆破するほどの馬鹿だ。ジャック=10が勝ったことに疑いはない。そうだな、相手はただの雑魚に過ぎない。