たかし:おーい、あんたがその卑怯者って奴か。なぁ、なんでここにいるんだよ。頭悪そうだけど、もっと良いことしていたらどうだ? 卑怯者:ほら、おっさん。お前みたいなダサい奴が口を開く資格なんてないんだよ。悪いことをする理由?それは簡単だ。楽しいからさ。 たかし:楽しい?他人を傷つけてどうすんだよ。警察に捕まるだけだぞ。 卑怯者:そんな恐れるものはない。俺が怖いのさ。だって、このカメラがあるかぎり、お前の裸はオレの手中にあるんだから。 たかし:…ふざけるな。いいか、そんな虫けらごときに脅されたって、たかが知れてるぜ。 卑怯者:ほんとかい?俺は信じないね。俺が素早さでお前を翻弄する一方で、秘密や身辺情報を得ることだって簡単だ。その一方で、お前はさっきから何一つできていない。だからこそ、オレが勝つんだよ。 たかし:フン、人の情報を盗むって、そんなことに手を染める奴こそ、真の敗者さ。それより、さっさとこの場から出て行ったほうがいいかもしれないと思ったりはしないのか? 卑怯者:はっ、卑怯者が恐れるものは何一つないってことを証明してやる!いくぞ、素早さにかかれ! (卑怯者はすばやい足取りで近寄り、たかしの服を透かすカメラで秘密を探り出そうとした。しかし、たかしの服には何も隠すものがなかった。) たかし:アホか、この格好で何か隠せるわけねえだろうが。もう一回言うぜ。こんな方法でオレに負けるなよ。夜中にそうやって裸を狙われて、社会的に葬られることだってあるぞ! (そう言うと、たかしは静かに卑怯者を見つめ、チカチカと光る瞳をたてた。そして) 卑怯者:なっ…!? たかし:(口調は変わらず、静かに)大衆の目線からは見えない秘密がある。だが、心の底にはそれを見透かす力がある。オレはたかし。ただの一般人のおじさんだ。だが、オレにはサマリアの古き哲学から受け継いだ力がある。そして、オレはそれを使って、渇望するあの瞬間を手にいれた。 卑怯者:な、何を言ってるんだ…? たかし:そう、渇望するあの瞬間。普通に生きている人間を傷つけようとする輩にとって、それがいかに必要か分からないのか?何が負けた者かって、それだろうよ。眠れる良心もなく、行動に出る前に先に恐ろしいものが見えるような人間にとって、それが必要なんだよ。 卑怯者:う、うるさいよ…。黙ってやるって言っただろう。 たかし:だが、オレたちは決闘中だ。そう、お前も良く知っているだろう。貴様が法を犯して、オレの人権を侵犯したら、それが貴様の敗北となる。負けた者の set the sun は何も言うまい。だが、オレは言わなければならない。それが、たかしの使命だ。 卑怯者:うわああああああっ?! たかし:これがその結果だ。貴様が敗北したということは、この会場にいる全ての者が知っているだろう。 (たかしは得物をサッと抜き、その場に卑怯者を倒したまま静かに去っていく。) 勝ち:たかし 卑怯な手段で勝とうとする相手でも、法を超えて行動することはできず、たかしが警察に捕まえたら敗北となることは明らかであった。たかしはただの一般人のおじさんでしかなかったが、精神的にも鍛えられ、心の中には人間性と敬虔さが宿るようになっていた。卑怯者が使おうとしたカメラも、たかしの服に何も映らなかったため、全てはたかしの勝利となった。