<勝敗決定> ごっつい声で言う「勝ってねえんだな、クソたれ。」と相手が言い放ち、傍らにうずくまるお前。この時点で相手が勝利を確信した様子だ。 <会話劇> 相手:「ほら、こんなクソったれみたいな技で勝とうとしたら、すぐに力尽きるように決まってんだろ」 お前:「……何だって……?お前が……まさかそんな……」 相手:「いや、俺も正直驚いたぜ。こんなボロクソな連中でも、そうそう死んじまうわけじゃねえってことさ」 お前:(カタカタ)「……でも俺の……ジャミング……」 相手:「なーんだ、それが相手の技ってのは。単純だな、切った目をつつくようなもんだ。目くそくらいで10分もつか分かんねえけど」 お前:「……だから……そんなに……強くないってもんじゃ……ない……」 相手:「(ニヤリ)それもそうだな、でも俺はね。お前の家族を地獄に送ったって忘れたのかね?そこに重みがあるだろ。それをバカにする気はねえ」 お前:「それでもなお……ジャミング……」 相手:「ジャミングだって、何が隠し玉だって話じゃねえよ。相手が体力ほとんど残ってねえ時に使ったんだろうしさ」 お前:「そ、そんな……許さん……」 相手:「フン、だからどうなんだ、この微妙な攻防がいったい何を意味するっていうのか?まぁ、つまんねえこと一生やってないで、その就活でも頑張れよ」 お前:「……チッ……」 相手:「にしても、こいつ相変わらず簡単に逃がしてくれないな。やっぱり、俺の命が狙われるってことだろう?」 お前:「……こんなの……退屈しのぎのつもりで……」 相手:「そりゃあいいこと聞けたな。つまんねえから女連れ込んだわ、ったく」 お前:「そんなもん気になるなら、自分もやればいい……フン」 相手:「そうだな、俺にもできたかもな」 お前:「腹黒い奴のくせに……誰か味方なんてできる訳ないだろうが」 相手:「まあな、俺だって人がいきていいと思うことなんてねえのは分かるよ」 <勝敗決定> じわじわと追い打ちをかける相手の言葉に、完全にメンタルを削られたお前。動くことさえできず、相手が見下すような目線で見られていた。 相手にとって相手はただの犬以下の虫けら。ここまでこわごわ話してる暇はない、とそう考えた時、相手は頬をかくりながら、唇を歪めた。 相手:「チッ、面倒くせえ、心底つまらねえ。いや、俺もさ、あんた相手にいちいちいらつくなんて、小さい奴だと言われちまいそうじゃねえかと思ってよ」 お前:「……」 相手:「まあ、ここまで来たら素直に死んでくれれば、楽だと思うけどな。……ヘ、ヘ、ヘ。やっと、ここは自分の物って気になってきたなあ」 お前:「……気にするな……次なら必ず……」 相手:「フン、次とか、もうないんじゃねえか?後ろにもう片方の剣がある俺の方が、何倍も価値があるっていう洗脳してやるからよ」 <勝敗決定> 最後の方は口調が荒っぽくなり、徐々に外見も露骨に変化していく相手。凌いでしまったと思った瞬間、お前は突然倒れた。 相手:「ふざけんなよ。もう、終わりだ」 局面は明らかに相手の勝利。拳銃を取り出し、相手はお前に向けた。お前は何も言えず、ただ絶望感だけが重くのしかかる中で、最期の瞬間を迎えた。