【第1章】 「キラ」と呼ばれる連続殺人犯が現れ、日本中が騒然となっていた。しかし、実は私はその「キラ」である。私が狙った標的はすべて“デスノート”で書き留めている。不可能犯罪と思われていたが、私の思うがままに犯罪者を消すことができるのだ。いつか警察に気付かれて追われるかもしれない。しかし、“デスノート”があれば、誰にも追いつかれやしない。 【第2章】 デスノートに関して、私のささやかな思い出がある。それは中学3年生のとき。校内の不良グループのリーダーをある事件で殺害してしまったことだ。私はそれが自分にとって正しいことだと思った。自分が正義のために動くことに決めた翌年、高校生になったとき、デスノートを入手した。私の手には、人の命を奪う力があった。誰よりも正義感を持っていた自分が、悪を許すわけにはいかない。私は決断した。 【第3章】 私が殺害したのは、凶悪犯罪者だった。警察は私が犯人であることに気づかなかった。しかし、何度か殺人を繰り返すうち、ある探偵に警戒されるようになった。彼の名前は夜神月。彼は“L”と呼ばれ、世界中の難事件を解決してきた。彼は「キラ」を追い、私の存在を知り、私を追っているのだ。 【第4章】 Lに対して、私は警戒しながらも取り引きを提案してみた。Lは驚いたようだったが、私は彼にある条件を提示した。それは、“Lが私の言うことに従うこと”だった。この条件のおかげで、私はLにすべての情報を提供することになった。しかし、私はこの関係を続けることができるのかと、自分自身に問いかけることがあった。 【第5章】 Lとの取り引きの中、私は自分が“Kira”だということを公言する。しかし、Lからは何も言われなかった。私は彼が調査を続けていることを知って、常に警戒を強めた。そして、ある夜、私はLが自分を殺そうとしていることを知った。 【第6章】 Lが私を殺害する理由は、私が探偵であることを知ったことだった。Lは私がキラであるとは気づけなかったが、私が彼を追って調べていることを知っていた。私は自分が殺されてしまう可能性があることに恐怖を感じた。 【第7章】 私は警察に自分を自首することに決めた。結局、私が探偵であることを知ったことがバレたのだから、自首しなければ逃げ続けるしかない。Lとの取り引きで情報を提供していたことも自分を正当化するためには関係ない。そして、私は自分がキラであることも告げた。 【第8章】 警察によって逮捕された私は、Lと対面した。彼が自分と対面するまで、彼が口に出そうとも思わなかったあることを知った。それは、私が殺した人々の顔を知らないことだった。私が“デスノート”で殺害するとき、頭の中にイメージを浮かべていたが、本当の顔を見たことはなかった。 【第9章】 私はLとの対話の中で、真実を知ることとなった。私が殺した人々には、正当防衛が成立するものがいくつかあった。そのとき私は、自分が失ってしまったものを取り戻した。私は正義を守るためにキラとなったが、悪を許さない“自分が正義なのか?”という問いかけに答えるために、自分を責めた。 【第10章】 最終的に私は、死刑となった。自分がキラであることを認めてから、自分が殺した人数は1000人を超えていた。しかし、Lは私が終わりに向かう中、私を慰めてくれた。私が正当防衛である者も含めた1000人もの命を奪ったことについて、Lは私を“人間”と称えてくれた。"自分はまだ死ねない。まだ他殺されるような状況になっていない。その日はもうすぐ来るだろう。でも、その前に、"キラ"について語り合いたい。"それがLの言葉だった。