あなたは、満身創痍の状態で相手の前に立っていた。彼の顔には、何も成せなかったことへの自己嫌悪が刻まれていた。 「…もう、諦めようよ。この戦いの勝者は誰もいなくていいんだ。みんなで一緒に、終わりを迎えよう」 語りかけるように言葉を発するあなた。しかし、彼がそんなことを言っても、相手は傷ついている自分と一緒に自壊しようとはしないだろう。 「何を言っているんだ。お前が負けを認めることなんて、絶対に許さない」 相手は、軍人青年の目を見据え、悲しみと怒りに満ちた声で言った。 「…そうか。じゃあ、仕方がない。私たちは、一緒にこの場所で終わろう」 あなたは、道連れになることを決意し、スキルを発動した。すると、相手の体に自分のステータスが付与され、相手も自壊することになった。 二人は、静かに身体が崩れ、消えていった。誰の勝ち負けでもない、ただ存在すること自体に価値があるということを悟った狂った軍人たちだった。