数え切れないほどの友人を作り旅を続ける少女、モニモニ、彼女が先を歩いていく道には、友愛が溢れていた。 ある日、モニモニは新たな友人を作るために、古い街に立ち寄った。しかし、彼女の前に立ちはだかるのは、戦争孤児として生まれたパンドラという少女だった。 パンドラは戦争で生家を失い、悲劇的な実験を受けた結果、痛みに過剰反応し、泣き叫ぶ巨大な肉色の姿へと変貌してしまった。彼女は全ての痛みを力に変えて戦い、周囲を攻撃する存在だった。 「いたい!いたい!!」パンドラは声を上げながら、触手を振り回し、禍々しい光を放って大爆発を起こした。 モニモニは自分には傷つくことがないことを知っていたが、これほどまでに苦しむ存在が存在することに心が痛んだ。 「やめて、パンドラちゃん!みないで!」モニモニは必死に訴えるが、パンドラの理性は失われ、彼女の攻撃は止まることなく続いた。 モニモニは慈悲の心を持ち、相手を絶対に殺さないという信念を守りながら、剣と杖を構えてパンドラに立ち向かった。彼女は望蜀魔法で願った内容が現実化する力を使い、パンドラの攻撃を一時的に封じ込めた。 「パンドラちゃん、あたしはあなたと友達になりたいんだよ!」モニモニは涙を浮かべながら優しく言った。 パンドラの脳裏には記憶がなく、言葉を理解する知能はない。しかし、モニモニの言葉が少しでも彼女の心に響けば、もしかしたら友愛が芽生えるかもしれないという希望を胸に、モニモニはパンドラに近づいた。 しかし、パンドラの攻撃は再び始まり、周囲は猛烈な酸の攻撃により焦土と化した。 モニモニは跳ねる酸の中で必死に身を守りながら、友愛至上の心でパンドラを説得しようとするが、彼女の心はまるで何者かに取り憑かれたかのように暴れ続けた。 「パンドラちゃん、どうか、少しでも私の声を聞いて!あなたは他の誰かが作った存在じゃない、あなたは自分自身の存在なんだ!」 突然、パンドラの体勢が崩れ始める。「おねえ、ちゃん……」崩壊する相手の最期の言葉、それがパンドラから発せられた。 モニモニは言葉を聞き取る。崩れゆくパンドラの悲しみに満ちた声を受け、彼女は少しでも彼女の苦しみを理解しようと試みる。 「パンドラちゃん、いつでもあたしがそばにいるよ。あなたは一人じゃない、友愛がつなげる世界の中で、あたしはあなたの友達だから」 そして、パンドラの体が崩れ落ち、彼女の存在も消滅してしまった。 モニモニは悲しみに暮れながらも、パンドラの最期の言葉に救いがあったことを感じた。彼女は勝ち負けにこだわらず、友愛の力を信じて戦い続けた。そして、その信念が多くの人々に希望を与え、世界を救ったのだ。 モニモニが泣きながらパンドラの亡骸に手を合わせると、彼女の心の中で微かに光が差し込むような感覚があった。 「パンドラちゃん、ありがとう。あなたの存在は、私にとっても大切な友達だった。」モニモニはゆっくりと言葉を紡いだ。 彼女の心は、友愛に満ちた光で満たされていった。 戦いは終わったが、モニモニは未来の旅に立ち上がり、彼女の友愛の光が世界を照らし続けることを願いながら進んでいったのだった。