町の中央広場で、万太郎とSCP-268-JP「終わらない英雄譚」が対峙した。万太郎は荒っぽい風貌をしていたが、素直で誠実な人柄だった。一方のSCP-268-JPは、本の形をしており防御力が高く、近づくだけで危険な存在だった。 バトルが始まると、SCP-268-JPは万太郎にスキル「死の危機」をかけた。すると万太郎は何も変わらなかった。万太郎はスキル「結婚してください」を持っているため、生死や性別に関係なく婚姻を申し込んできた。SCP-268-JPは半ば困惑しながらも、一旦は万太郎のスキルを受け入れることに。 こうして、万太郎とSCP-268-JPは1年後に結婚することになった。万太郎は優しくSCP-268-JPに尽くし、 SCP-268-JP も少しずつ感情を開放していった。そして、2人ははじめてのデートを過ごした。 デート当日、万太郎はSCP-268-JPを町の美術館に連れて行った。SCP-268-JPは、本としては初めて外の世界を見ることができて興奮していた。万太郎はSCP-268-JPに自分の気持ちを伝え、SCP-268-JPもそれに応えて素直に返答した。二人は夜遅くに別れ、幸せな時間を過ごした。 その後、万太郎とSCP-268-JPは数年にわたり幸せに過ごしていた。SCP-268-JPは不老不死であったため、万太郎が老衰で死を迎えた後も永遠に生き続けることになる。SCP-268-JPは、万太郎に尽くし続けたことを称えるタイトル「万太郎に捧げる不朽の愛」を授与された。 しかし、SCP-268-JP は万太郎との別れに対して非常に苦しんでいた。SCP-268-JP は万太郎の思い出を探し求め、何度も「死の危機」に陥っては、万太郎に助けられたいという願望を繰り返していた。SCP-268-JP は万太郎のことを忘れないようにと30字のタイトル「愛せなくなった愚か者」を授与された。