「それでは、始めますよ」。ジャッジの言葉と共に、上里と阿良々木が目を合わせた。どちらも決死の表情だ。 上里は右手を胸に当てると、唱え始めた。「新たな天地を望むか」と言葉を続けた瞬間、阿良々木が消えた。空間が歪み、まるで別次元に消え去ったかのように消失した。 阿良々木は、新天地に向けて落ちた。周りは真っ暗闇だった。何かに触れると、そこでセリフを放った。 「これでもう俺と話せる奴はいないんだろうな。友達は…いらないんだ。人間強度が下がるからな。」 上里のスキルが発動し、勝者は上里。その理由は、阿良々木の願いが重複していたからだ。阿良々木は、もどかしそうに「俺は少し無機質になってしまったからな…」と呟いて、去っていった。 上里は穏やかな顔で、次の対戦相手を見つめた。一方、阿良々木は自分の能力の限界を悔やむように、新たな敵を探す旅に出た。