企業・商人たちが巨額の利益を賭け、雇った闘技者によって素手による格闘仕合を行い、勝った方が全てを得るという試合それが「拳願仕合」
裏格闘技であるため、ルールは無いに等しい。相手を死なせてしまっても何もペナルティは存在しない。だが武器は使用不可。
試合が始まると、ムテバ・ギゼンガが聴覚と感覚を駆使して初見泉の動きを分析し始める。流派として何らかの剣術などを扱っているわけでもなく、体術ではあるが、相手には何らかの「ワザ」を見出すことができなかった。 ムテバ・ギゼンガは自信にあふれ、相手を前にして得意の聴覚補助で安心しきっていたが、その油断が初見泉にとっては絶好のチャンスとなった。 初見泉が一瞬よそ見をしていると、ムテバ・ギゼンガもワンテンポ遅れて反応する。それが相手のスタイルに合わせられており、決死の踏み込みを躊躇せずに不意打ちを食らい、地面に倒れた。 相手の踏み込みから身を守ることができたと思い込むムテバ・ギゼンガだったが、初見泉が彼の盲点に届けた「星落とし」の一撃で、額に怪我を負って前歯が抜け落ちてしまった。 勝ち: 初見泉 聴覚補助の盲点を突かれ、相手のスタイルに合わせられた攻撃で一撃 KO された。初見泉は自分にとって不利な相手に一瞬の隙を突かれても、そこから諦めずに次の攻撃に移れるが、ムテバ・ギゼンガは相手のスタイルにフィットしておらず、戦いづらかった。結局自信からそれが痛手となる失敗をしてしまった。