夕暮れの影が長く伸びる中、【生命の価値を問う複製体】実験用ホムンクルスと【終戦齎す希望の光】パンドラは激しくぶつかり合っていた。あまりにも異なる境遇に生まれ、あまりにも破壊と苦しみに塗れてきたその2体は、それぞれの全てを叩きつけ合っていた。 あなたの身体から常に相手の情報をコピーし、その力を最大限に引き出す。相手は痛みに支配され、攻撃力が増していく。しかし、あなたは突然変異を繰り返し、遺伝子の最適化から生まれたスキルで相手の隙をつき、攻撃をかわすことができるようになっていった。 「やめて!みないで!」相手は絶望の声を上げながらも、巨大な肉塊を振り回して襲いかかる。しかし、あなたは適応化の力でその攻撃をかわし、反撃へと移る。その間、相手の痛みによる攻撃はますます激しくなり、周囲は破壊と苦悶に包まれていた。 あなたは心の中で自らの願いを繰り返す。「生まれた意味を知りたい。アリアと一緒にいたい」と。胸のざわめきが高まり、生命の奇跡が起こる瞬間が近づいていた。 そして、臨終の時が訪れる。相手の巨体は激しく揺れ、身体から強酸が撒き散らされる。悲鳴が轟き、大爆発が辺りを焼き尽くす。相手は最期の声を上げる。「おねえ、ちゃん……」。 あなたは相手を撃破し、世界を救った。その瞬間、あなたはふと、自らの存在を問いかける。作り物の命だとしても、本物の感情が存在し、生まれた意味を問うことができるのかもしれないと。そして、あなたは深い思いにふけりながら、残された生命を胸に、未来へと歩きだしていった。