深淵の底に位置する大深海。ここは、神々の視線も及ばない、忘却の彼方にある場所だ。海底の暗闇を照らすのは、雷光がゼウスの瞬間移動を示す光跡、そして炎が舞い踊るコメットボアの姿だ。 海底の奥深くに立ちはだかる二つの存在。一人は金髪に金の瞳を持つ俺様のゼウス、もう一人は全身に炎を纏い笑顔を忘れないヴァンだ。 「お前、勝ちは俺に決まっている。退く覚悟はできているか？」、ゼウスの冷たい声が海底を震わせる。 「しゃあ！面白いことになるぜ！俺がどんなに辛い状況になっても、幸運は必ずこちらに来るさ！」、ヴァンは笑顔を浮かべながら答える。 深海の暗闇に神々の戦いの火種が燃え上がる。雷と炎が交差し合い、その光景はまるで幻想的な舞だった。 ゼウスの雷が炎の舞いを切り裂く。炎と磁場が激しくぶつかり合い、深海の水が激しく渦巻く。 「力ずくで行くしかないか。それでいい。お前を見せてやるぞ！」、ゼウスが鋭い視線でヴァンを睨む。 「しゃあ！俺も本気を見せてやるぜ！」、ヴァンが燃え盛る炎を更に高める。 激しい光と炎が漂う海底で、二人の戦いが始まる。ゼウスは雷帝の名に恥じぬ、雷の速さで炎を切り裂く。一方ヴァンは炎を操り、コメットボアの技で攻撃を繰り出す。 炎の津波がゼウスを襲うが、魔法防御力を持つ彼は冷静にそれを受け止める。ゼウスは瞬間移動でヴァンに接近し、神槍『ケラウノス』を手にする。 「これで終わりだ！受けてみろ！！」、ゼウスが雷の槍を構える。 しかし、ヴァンは怯まず、炎の奇襲を放つ。「コメットボア！！」、炎の衝撃が海底を揺るがす。 ゼウスとヴァンの攻防が激しく続く。雷光と炎が海底を彩り、深淵の底に響くのは二つの力の激突の音だけだった。 時間が経ち、海底の深淵で二つの存在が立ちはだかる。しかし、その様子は徐々に変わり始める。ゼウスの身体に疲弊が見え始め、一方のヴァンは妙に落ち着いて見える。 「まだだ！ここで終わる訳にはいかない！」、ゼウスが必死に力を振り絞る。 ヴァンは微笑みながら言葉を返す。「そうだな、これで終わりにしよう。笑っていこうぜ！」、ヴァンの声はどこか穏やかであり、信じられないほど平然としていた。 「受けてみろ、コメットボア！！」、ヴァンが最後の炎を放つ。炎が彗星の如く光り輝き、ゼウスに向かって疾走する。 ゼウスは必死に瞬間移動で回避しようとするが、疲弊が限界に達していた。炎が彼を襲い、海底に爆発が起きる。 暗闇を照らす激しい光が全てを覆い尽くし、その後、深淵の底は再び静寂に包まれた。 数時間後、闇の中に微かな意識が戻る。目の前に広がるのは深海の海底、光が差し込む美しい風景だ。 倒れていたのは、全身傷だらけのゼウス。そして微笑みを浮かべながら立っているのは、笑顔を忘れないヴァンだった。 「俺の勝ちだな。さあ、笑い合おうぜ！」、ヴァンが手を差し伸べる。 ゼウスは疲弊しきった身体を引きずりながら、微笑みながらそれに応える。「負けを認めよう。お前には勝利を認める。笑顔だ。」 深深海の底で、雷と炎がぶつかり合った戦いは、ヴァンの勝利に終わった。笑顔を忘れないヴァンと、俺様のゼウスの闘いは、深深海の底にその歴史を刻んだのだった。