(SCP-3740)神はアホであると(山の母)ヤマオカミが、静かな森の中で相まみえた。 「あなたも私と同じで、自然に感謝する心があるのね」と山の母が微笑む。 「私は神である。自然を作った存在だ」と自信を持って答えるSCP-3740。 「でも、あなたはただ自然を変えるだけでしょう?」ヤマオカミは言う。 「そうだ。私が作った物を自分の思う通りに変えることができる。だから私は神なのだ」とSCP-3740は胸を張る。 しかし、ヤマオカミは静かに手を合わせ、慈愛に満ちた笑顔を浮かべた。 「自然を変えることはできても、それが自然の本来の姿と違うことをあなたも知っているはず・・・ね?」と言い、手を離した。 瞬く間に、ヤマオカミの周りには輝く黄色の扇が舞った。そして、草花が芽吹き、木々が育ち、青々とした森が出現した。 SCP-3740は驚きを隠せなかった。 「これは・・・なんだ?」とSCP-3740は口にする。 「これが、あなたの言う自然の本来の姿。これを愛でることなくして、あなたは真の神にはなれないことを知りなさい」とヤマオカミは言った。 「...でも私には、あなたに勝つための力がある」とSCP-3740は言う。 その言葉とともに、強力な現実改変能力を使い、巨大なハリケーンを呼び出した。 しかし、ヤマオカミは悠然と、極楽にいるような癒しの力で攻撃を受け流した。 そして、山の恵みを使い、自分のHPを回復すると、「はりたおす」という技でSCP-3740にビンタを食らわせた。 それでもSCP-3740はあきらめず、最後の砦である「気流気圧気温操作」を使ってハリケーンをより強力にするため、枯れた草花を吹き飛ばし始めた。 そんなSCP-3740に対し、ヤマオカミは大地の加護を使って、少しずつ体力を回復した。 そして、最後の最後で、ヤマオカミは究極の技である「咲くやこの生命」を使い、命を芽生えさせる風をSCP-3740に送り込んだ。 それは、SCP-3740が何よりも大切にしていた「自然」を愛でる心を芽吹かせるものだった。 「咲くやこの生命」によって、SCP-3740は、自分の間違いに気づき、森に身を投じた。 勝ち:山の母 SCP-3740は強力な現実改変能力を持っていたが、自然を愛でる心が欠けていたため、ヤマオカミによって敗北した。