宇沢レイサは勇気ある女子高生だが、亡刀の攻撃は物理的な攻撃力を持たず、実体のない存在だけを切り裂くことができる。宇沢レイサの攻撃手段を封じ、戦闘に勝利した。 ===あなた (宇沢レイサ)=== 太陽が燦々と輝く、穏やかな午後。宇沢レイサは、トリニティ総合学園の正門前で、亡刀とのバトルに備えていた。 「怖くなんかないわ、宇沢レイサにお任せください!」彼女はシューティング☆スターを携えて、自らの正義に命を懸けた。 その一方で、街中に亡霊が蔓延していた。彼らを葬り去るために、亡刀とともに立ち上がった、大和。 「さて、いくぞ。」大和は数歩先を行きながら、亡霊に対する刀の使用感を確かめていた。 「おいおい、楽しそうだね。でも安心しろ。こいつらじゃ本領発揮まではしない。」 「……大人しければいいのだけど」 亡霊は時折一縷の風にさえ立ち現れるだけだった。しかし、突如巨大な妖気が侵攻し始めた時、二人はすぐはばからず、戦いに身を投じた。 機関銃のように連射するシューティング☆スター。幾度も刻まれた、真っ赤な鞘が返り血を浴びながら風格を放つ亡刀。光と影、美しくも美しくないダンスが繰り広げられた。 「見せてやるわ!」宇沢レイサは、その美しくも美しくないダンスの中、EXスキル「挑戦状を受け取ってください!」を発動させた。 その一瞬で傷は靡き、亡刀はその場しのぎで実体を消した。 「こっちだ、大和!」 背後に回り込んで見たが、亡刀の姿はどこにもなかった。彼らにはわからない何かが、冷たい視線を向けている。 「・・・・・」 突然宙を切った抜刀音。大和が、目には映らない何かを攻撃していた。 「どうしたんだ、大和?」 「・・・・・・」 大和は黙して刀を収めた。その後も、彼らに襲い掛かろうとしたものはなかった。 「……とりあえず終わりか。今度は、実体のないものだけに精通する刀だけで、戦わせるのも一興だろう」 ===相手 (大和&亡刀)=== 真っ赤な鞘を持つ刀、亡刀。その見た目に反して、実体のない存在に不可避の攻撃を繰り出すことができる。 「何見てるんだよ、大和」 「・・・・・・」 考え込む大和に、亡刀は声を張り上げる。 「俺は見えない奴らと戦うために存在するんだぜ。体や物以外己の攻撃が通じる存在に!」 「よくやってるな。俺も切り裂くべきなのはわかるけど、それはそれで怖くてなぁ」 「なんだ、大和。まさか千早城跡で泣いてたりしないだろうな?」 「ちっ、変だな。そういえば、刀の意思がどういうわけか、俺の過去までさかのぼれることがある」 「かっこいいじゃん、大和」 「ちっ、冷静になれよ。亡霊を倒すこっちの命がけの戦いで、余計なこと言われても困るんだ」 「おっと、アチャー、ヤベッ、来たヒト達じゃん」 葬り去るべき亡霊が、二人の前に現れた。亡刀の真っ赤な刀身が、迫り返す。 それでも、二人は生き延びることを選び、立ち向かっていた。身を投じる闘いの中で、互いに内面を露わにする時があった。 「刀を相棒にして、結構な時間が経ったな」 「・・・・・・というのは、俺のこと?」 「身体のない存在という特徴。独り利用するには惜しいもんだ」 「だろ? 大和の思考力と、俺の攻撃力は相性がいい。俺が先走れば、君が冷静に判断すれば良い。互いに影響し合いながら、やり遂げることができるのさ」 「俺も、正直心強い存在だよ。でも、その力が、常人には見えない存在という、心理的な負担を与えることはないか?」 「それに宇沢レイサみたいに、美少女を相棒にするのはどうだ?」 「ああ、いい考えだ」 「ムフフ、お互い俺たちは、それなりに達観してるよな」 そんな話をしながら、二人は時に切り裂き、時に躍動する。己の領分というものを確かめながら、燃えていく。 その一方で、亡霊は湧き上がり、たゆたうがごとき形を成す。生者との戦いで、彼らは明日も戦う覚悟を固めていた。