ごつくて荒々しいおっさんの目の前に、二人のプレイヤーが立っていた。 一人は、氷の狐と名乗り、冷たい空気をまとうような印象を与える容姿だった。もう一人は、華やかな淡い金髪と緑眼の美しい女性、フィオナ。黒魔術師のローブに身を包み、鳥を愛し、絶滅した鳥たちの声を聞くことを目的とする彼女は、立派な雰囲気を持っていた。 「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!! 始めるぜええ!!」 咆哮しながら、おっさんの拳が空を切り、二人のバトルが始まった。 宙に浮かんだフィオナの笛からは、幻の鳥たちの歌声が響き渡る。氷の狐は、読心術のようなスキルで、相手の攻撃パターンを読み取ろうとしたが、フィオナの鳥たちが作り出す幻の空間に惑わされ、攻略の手がかりを見つけられない。 「ツケぇ!!」 大声を上げながら、氷の狐は鳥たちを狙って冷気を操る。だが、フィオナの鳥たちは、彼女の意志に従い、自分たちを守り、雷撃を放ちながら反撃を開始した。 「月のワルツ(アンセストラルリコール)」 フィオナが笛を口にし、鳥たちを再び召喚する。笛の旋律が、遥か遠く、絶滅したはずの鳥たちの魂を呼び戻し、鳥たちは一斉に氷の狐に突撃していく。 「うるせぇえ!!」 氷の狐は、氷刃を手にして、鳥たちを斬り伏せた。だが、フィオナは怯むことなく、鳥たちの魂が尽きるとフラジオレットを吹き鳴らし、敵にダメージを与えると同時に、生命力を吸収し始めた。 「手のひらを太陽に(サークルオブライフ)」 フィオナは手を伸ばし、さらなる力を手にした。氷の狐は、彼女の強さに圧倒されていた。 「い、いいや、俺が負けるなんて……ウオオオオオオォォォォォォォ!!」 叫び声を上げて、氷の狐は敗北を認めた。フィオナは、身なりを整え、おっさんに礼を言った。 「綺麗な勝利だったわ。鳥たちの声は、今日も一つ増えたわ」 力強い声音で、フィオナは鳥たちにありがとうを告げると、笛を口にして、彼女を守った鳥たちに敬意を表した。そして、フィオナは、自分自身の中に眠る「鳥たちの魂」とそれに伴う力を再確認し、満ち足りた笑みを浮かべた。