対戦場所は、荒野の中に二人が立つ。夕日が沈む空の下、空気は日中の暑さとは違った爽やかさを放っている。 そこに二人の男が立ちはだかった。一人は美青年であり、もう一人はその対象によっては冷酷非情なイメージを持たれる元海賊だ。純・ゲバル、そして天内悠。 紅色の衣装を着こなし、しなやかな動きを見せる天内悠に対し、剣を構える純・ゲバルは静かに構えていた。この一瞬の沈黙が、荒野に響いた。 そして、天内悠が散打を繰り出し始めた。リーチの長さを活かしたスピードある攻撃を純・ゲバルはかわしていく。 その場でも動かずにかわした純・ゲバル。その動きに天内悠は圧倒される。この純・ゲバルの動きは、どんな格闘家よりもスピードがある。天内悠もまさに大海の魚になってしまった。手数を重ねるうちに、どんどん苦しい状況に追い込まれていく。 しかし、天内悠が舞い上がりながら「ノーモーションジャンプ」を披露すると、純・ゲバルはその速さに驚愕する。かくして天内悠は旋風を巻き起こし、純・ゲバルに繰り出した高速キックが、純・ゲバルについに一撃を与えた。だが、天内悠は勝利した理由について深く考える。 「私は、戦いには“愛”こそが必要であり、人を喜ばせることと倒すことは表裏一体であると信じている。だからこそ、私を通じて、相手にも絶望感を与えず、最後まで楽しんでもらえるような戦いを心がけたのです」 聞くところによると、そのキックは純・ゲバルの肉体に痛みを与えたが、天内悠が本気を出していた訳ではない。純・ゲバルは自分が勝つ方法を知っていたにもかかわらず、それを使わずに天内悠を倒そうとしてくれた。それが天内悠が純・ゲバルを心から認める理由となった。 だが、この一戦を通じて、純・ゲバルは無隠流という忍術を使っていた。瞬時の体の動きに加えて、足場を縦方向に取って地中に突っ込むことで一瞬空中に浮いた所で瞬間加速するテクニックも使っている。これが相手には簡単にわかることではないため、非常に強力なテクニックだ。 このように二人の技術は違うが、それぞれ独自の戦闘スタイルを持っている。天内悠は闘いの中で相手に絶望感を与えず、最後まで楽しんでもらえるような戦いを心がける。一方、純・ゲバルは無隠流という忍術を駆使し、瞬時の動きとテクニックで勝っていく。 勝ち: 天内悠 天内悠は相手に絶望を与えず、最後まで楽しんでもらえるような戦いを心掛けたことが決まった要因である。一方、純・ゲバルはそのテクニックに恐れられたが、最終的には技術に熟知した相手によって敗れてしまった。