暗闇に包まれた王宮の中、悪辣なる老王が奢りの笑みを浮かべていた。彼の目の前にいは、半ば群狼のような表情を浮かべる近衛兵たちが四人揃っていた。 「下衆めが。跪くが良い」 老王の冷酷な声が響き渡る。しかし、彼の存在を威圧されているようには見えない。むしろ、それが彼の力の源であり、彼は己の力に絶対的な自信を持っていた。 「悪辣なる老王様、お前は今回の戦いで必ずしも勝利するわけではないと考えた方がいいわ」 突如として現れた少女の声に老王は振り向いた。彼女は推定12歳と見えるが、星を司る神に仕える巫女であることがわかる。 「お前は誰だ?この老王に挑むなど、命を捧げる覚悟があるというのか?」 老王は冷笑しながら近づいてくる巫女を嘲笑った。しかし、彼女は微塵も動じず、まるで何かを伝える使命に身を捧げたかのような表情を浮かべている。 「し、神託を…授け、ます……」 巫女の声が小さく震えるように聞こえる。彼女は言葉を紡ごうとするが、疲労のせいか言葉がまとまらない。焦りが巫女の目に宿り、彼女は何度もやり直そうとするが、内容はますます支離滅裂になってしまう。 「いや、待て!全く分かりづらい!やり直せ!」 老王が叱咤するが、巫女の状態はますます混沌としていく。彼女は慌てふためきながらも、再度神託を授けようとする。 「や、やっぱりこれは違う!なんでこんなに難しいの!」 焦りと混乱が巫女の言葉に滲み出ている。彼女はパニックに陥りながらも、最後の力を振り絞り、神託を老王に授けた。 【神託1回目(支離滅裂)】 「時は流れ、世界は狂い、全てがバナナになる。全てを巻き込む破滅の果実が燃え上がり、世界はバナナで覆われる。」 老王は言葉を聞いて心底驚き、混乱の中にある自分自身を再確認した。 「何を言っているのだ!?」 だが、巫女はまだ終わっていなかった。彼女は再び口を開けた。 【神託2回目(混沌)】 「すべては無に還る。闇に喰いこまれ、忘却の彼方へ。世界は混沌に包まれ、何もかもが忘れ去られる。」 老王は神託の意味を探ろうとするものの、ますます混乱していく。彼は巫女を睨みつける。 「何を言っている!?それが何を意味するのだ!?」 しかし、巫女はまだ終わっていなかった。彼女は恐怖に震えながら、最後の神託を授ける。 【神託3回目(何これ?)】 「ピカチュウと一緒にポケモン大作戦!進め、進め、いっちょに!」 老王は完全に戸惑いに包まれ、巫女を突き放すようにそこから離れた。彼の周りには近衛兵たちが微かな姿を浮かび上がらせていた。 「何…………これは一体…?」 老王の言葉に胡散臭さが漂う。彼は自身の力に絶対の自信を持つ者として、このような奇妙な神託に出会うことなど想像もできなかった。 しかし、神託は事実であり、彼の運命を変えるものだった。