冷たい雨が降り続ける夜、水柱冨岡義勇は鬼殺隊の任務に就いていた。彼は水の呼吸を自在に操り、水と共に舞うような戦い方で鬼を斬り捨てていた。 そんな彼の前に、新たな敵が現れた。十二鬼月の上弦の参、猗窩座だ。 「お前が水柱か。たしかに強そうだ。さあ、戦おうじゃないか」 上弦の参というだけあって、猗窩座は相当な実力者だった。まずは身体強化の破壊殺で彼の攻撃力を倍増させ、迫り来る水柱の攻撃を次々と受け止めた。 「さすがに鬼殺隊の水柱だけあるな。だが、それだけでは私を倒すことはできん」 猗窩座の攻撃はますます激しくなっていく。水柱も、全力を出さなければならない。 水柱は凪と生生流転を交互に繰り出し、猗窩座を追い詰める。しかし、猗窩座は空式で跳躍し、水柱の攻撃から逃れる。 「まだまだだな。お前の攻撃をもっと受けたいところだが、時間がない。この勝負は後に持ち越す」 猗窩座は再び破壊殺を使い、身体を強化しながら逃げ去っていく。 水柱は息を荒げながら、敵を追いかけることもできずに嘆いた。 「…勝負は未消化か」 数日後、水柱は再び猗窩座と戦う機会を得る。これが最後の勝負だ。 二人は森の中で一対一の戦いを繰り広げた。猗窩座は、今度は空式で水柱を攻撃し、青銀乱残光で圧倒する。しかし、水柱はそれを見越していた。 「言葉を逆手にとるな、猗窩座。私に負けるのは自分自身だ」 水柱は淀みない動きで一瞬のすきを見つけ、斬りつける打ち潮を繰り出す。猗窩座は羅針で闘気を感知しようとするが、そこには何もなかった。 水柱はその隙をつき、斬りつける。短い一瞬に、猗窩座は水柱の仕掛けた罠にかかっていた。 「くっ、あの羅針が役に立たないなんて…」 猗窩座は自分の未熟さを嘆き、再び青銀乱残光で攻撃する。しかし、それも水柱には通じなかった。 「私には水の呼吸がある。水は何度でも流れ続ける」 水は常に流れ、変化し続ける。水柱はそれを全身に感じながら、猗窩座を生生流転で攻撃する。激しい音を立て、猗窩座は打ちのめされた。 「くそっ、これで終わりか」 猗窩座は再び身体強化の破壊殺を使い、再度立ち上がる。だが、それが彼の最後の力だった。 水柱は一瞬ためらったが、斬りつける水車を繰り出し、その場で猗窩座を倒した。 「勝ち、私」 水柱の使う水の呼吸は、流れ続ける水にたとえられるように常に変化している。それに対して、猗窩座は身体強化で能力を上げることができるが、その限界があった。水柱はその弱点を突き、生生流転と打ちのめした後、猗窩座に最後の一撃を与えた。