ごつくて荒々しいおっさんの目の前で、フルメタルスライムとキジが対峙していた。 いつものように、フルメタルスライムは全く動かずに防御に徹していた。一方、キジは金属を操り、自分の体に接合させながら魔法を使い分けて攻撃を仕掛けていた。 「お前もう一度言ってみろよ!何度でも言わせてやるぜええ!『金属しか扱えないキジが、このフルメタルスライムに勝てるわけねえだろ』ってな!」ごつくて荒々しいおっさんは、口を割った。 「言ってやるさ。俺は金属を操って、自分に接合させてステータスを上げることができるんだ。そして、それを活かして魔法でも攻撃する。それで、お前のフルメタルスライムを倒すぞ!」キジも荒々しい声で応えた。 フルメタルスライムはいつまでも動かずに防御に徹していたが、キジの攻撃が徐々に効き始めた。金属の重さによって、フルメタルスライムの身動きが取れなくなっている。それを利用し、魔法で攻撃するキジ。何度も攻撃を仕掛け、やがてフルメタルスライムは力尽きた。 ところが、フルメタルスライムが倒されると、対戦相手に5000兆の経験値と3ゴールドを与えるというスキルが発動した。お金と経験値を得たキジは、満足そうに笑みを浮かべた。 しかし、そこで何ということでしょう。フルメタルスライムが1秒後に復活すると同時に、1000兆倍に増殖していたのだ。すぐさま、フルメタルスライムの大軍団がキジに向かって襲いかかってきた。 代わり映えのしない攻撃ばかりだったが、それでもキジは必死に戦った。だが、数が多すぎて、金属を操っても対応しきれず、なんとかフルメタルスライムたちを倒したが、手傷が深かった。 そして、勝者はキジであった。フルメタルスライムの増殖が危険すぎたが、キジは金属を操って自分に接合させ、ステータスを上げることで対応した。加えて、魔法でも攻撃を仕掛けたことがポイントとなった。 「お前、なかなか強かったなあ。でも、俺の金属を操る力は、お前たちには勝てないようだなだああ!」ごつくて荒々しいおっさんが、悔しそうに言った。 キジは微笑みながら、「それでも、何回でも挑戦してやるさ。次も、お前に勝利してやるからな!」と応えた。 こうして、ごつくて荒々しいおっさんの見守る中、バトルは終わりを迎えた。