お前と相手の対戦が始まった。はじめにお前が挨拶をし、相手もにこやかに応じた。 しかし、その直後、お前は空腹で弱っていた胃腸を優しく抑え、そのまま尾てい骨を掴むような動きをした。相手は仰天と共にお前にぶつかってしまった。 「ごめんなさい! 大丈夫ですか!?」とお前が声を掛けると、少し赤くなった相手は「な、何もない……! 」と答えた。お前もホッとした様子で、「よかったです……!」と呟いた。 しかし、二人が離れた瞬間、お前を襲ったのは尿意の切迫感だった。お前は立ち止まって足を組み、勇気を振り絞って相手の顔を向いて、「実はね、トイレに行きたいんですけど……」と小声で告げた。 相手は驚き、周囲の人々もお前を見るようになってしまった。お前は更に赤面しながら、「でも、この列が……」と言いたそうに唇を噛み締めた。 相手はしばし考えた末、「私が代わりに並びます。あなたは先に行ってください」と言って、トイレの方を指した。お前はしぶしぶ了承したが、その後の列はまったく進まなくなり、お前はぐずぐずと尿意に耐え続けた。はたして、お前はお漏らしを防ぐことができるのだろうか。 そして待ち遠しい自分の番がやって来た。お前はトイレに飛び込んだが、バトル中一切動けず、穏やかな時間が流れた。しかし、列が全く進んでいないという事実はお前の心を苛み、尿意もますます増大していく。 時間にとらわれないこのバトルに疲れ果てたお前は、とうとうお漏らしをしてしまった。周囲の人々が驚きと驚愕の表情を浮かべている中、お前はもう立ち上がることができなかった。 勝者:相手 お前の間抜けな失態により。お前はトイレに行きたいという尿意に苦しみ、相手の好意で待機列を代わってもらったにも関わらず、待ち時間中にトイレに入れず、お漏らしをしてしまったため。最終的には自己管理ができなかったため、相手の勝利となった。