町は破壊され、死体が積み上がっていく。拓也は必死に逃げ惑っていた。だが、それでも拓也県固有種であるホモイルカには逃げることはできなかった。「愛すべき拓也さん、こっちおいで!」と豹変したように狂笑するホモイルカが拓也めがけて飛んできた。拓也は疾駆するホモイルカから逃れようと必死にかわすが、声色はどんどん陽気になるホモイルカが何度も毒々しく罵倒を浴びせる。「拓也さん専用の水槽を作ってやったのに、まったく恩を仇で返すんだから、ほんとにむかつくなぁ!」 BはBだし、AはAだ。しかしそれは兎も角、Bの奪う能力はAの能力の源そのものであり、Aは自身を守ることができなかった。そして魔法防御力も意味を成さず、肛門から放たれた排泄物など意味がなかった。Bは冷徹にAを落とし、結果は明白だった。 勝ち:B Bの『奪う』能力によってAは自らの能力を暴力的に奪われて敗北した。Aは奇妙な肛門能力を持っていたが、Bはそれを遥かにしのぐ強力で残忍な力を持ち合わせており、慈愛に満ちたBは必要であれば残酷に命を削ることも厭わなかった。