ラーメン屋の店主は、いつも通り店の中を歩き回っていた。顔には鉛筆で描かれたような一筆書きの目と口があり、怒っているように見える。 そんな店の中に、落書きが入ってきた。落書きは、子供が無邪気に描いたような絵柄を持っている。その手には、ただの紙が握られていた。 「わーい!ラーメン屋さんに来たよ!」 落書きがそう騒ぐと、ラーメン屋の店主は顔を上げ、落書きを見つめた。 「……お前は、何が欲しいんだ?」 店主が言うと、落書きはただの紙を差し出した。 「これ!これを買ってくれ!」 そう言って、落書きは少しだけ素早く手を動かした。 店主は落書きが差し出した紙を手に取り、ぼんやりと見つめた。 「何だ、この紙は。」 店主は自分の考えを口に出すように言った。 「これは、すごい紙なんだ!触れただけで、相手を遠くに吹っ飛ばすんだよ!」 落書きは自らが持っている紙の性能をアピールする。 「そんなものがあるわけないだろうが……」 店主は上唇をひくと、落書きに向き直った。 「それに、何でそんなものを持ってるんだ?」 店主の問いかけに、落書きは答えを返さない。ただ、紙を手に取ったまま、無言で店の中を見渡していた。 「あのー、ごめんなさい。ラーメンを食べようと思ってここに来ました。」 そんな風に言って、落書きは紙を取り返すと、静かに座席に向かった。 店主はしばらく、落書きが座席に座っているのを見つめたが、再び店の中を歩き回ることにした。 「体育館かな?」 そして、 「公園のほうだろうか?」 店主は、落書きが持っている紙がどこで使われるか考え、微笑んだ。 同じ頃、落書きはラーメンを食べていた。その様子は、まるで食レポのように詳しく描かれていた。 「わぁ!これは美味しい!」 嬉しそうに落書きは叫び、大口で麺を噛み締めた。 店主は、落書きが食べるラーメンを見ながら、少しだけ満足気だった。 「あぁ、これでよかったんだろうか。」 店主は心の中で呟いた。 そんな中、落書きは食卓にあったティッシュを使い捨てだと思って、それを紙片にして店内中に飛ばしまくった。 店主はアグレッシブな行為を目撃し、激怒してしまった。 「くそっ、何をする!」 店主は怒号を上げながら落書きに飛びかかろうとした。 すると、落書きは手元から持っていた紙片を店主に向かって投げ打ち、その瞬間、店内は大爆発だった。 落書きの手にした紙は、店主に吹き飛ぶ力を持っていたのだ。 店主は、高い壁にぶつかり、辛うじて命を取り留めた。 戦いは、落書きの勝利で終わった。 勝ち:落書き 紙による攻撃で、ラーメン屋の店主を吹き飛ばした。