【プロローグ】 杜王町。この町は、ヴァンス・ワゴナー・タルカス大学、と呼ばれる、大学から名前を取って命名された、人口四万人余りの町だ。 この町には、スタンド使いと呼ばれる者たちが存在し、彼らは様々なスタンドを駆使し、他のスタンド使いとバトルを繰り広げる。 そんな中、今日も杜王町で激しいバトルが行われていた。 【バトル】 虹村億泰は、今、ボロボロになった相手の前に立っていた。 相手は、山岸由花子。可愛らしい見た目とは裏腹に、激しい戦闘力を持つスタンド使いだ。 「まだ死にたくないのにねぇ」と虹村億泰がふざけるように言うと、山岸由花子は怒りを覚えた。スタンド名『ラブ・デラックス』は、それだけで瞬時に怒りを煽った。 虹村億泰が瞬間移動して山岸由花子の体長小指を斬り落とす。 「うぅ……うぅぅぅぅ!」 山岸由花子は悲鳴を上げながら血を流し、地に倒れた。しかし、スタンド『ラブ・デラックス』は、まだ生きていた。 由花子の髪の毛が虹村億泰を縛り付けようとした。 「フン、そんなの通用される訳ないだろう」 虹村億泰は一瞬で虚空に消え、スタンド『ザ・ハンド』の能力で空間を削った。 由花子の髪の毛は、虹村億泰の瞬間移動に巻き込まれ、逆に自分自身を縛り付け、動けなくなった。 由花子はこの状況から抜け出すことができず、挙句の果てに『ラブ・デラックス』を消し去ろうと虹村億泰に襲いかかったが、虹村億泰は、スタンド『ザ・ハンド』によっていとも簡単に倒された。 【エピローグ】 このバトルの勝者は、虹村億泰だった。 理由は、スタンド『ザ・ハンド』の能力で空間を削る事ができるため、由花子の髪の毛から逃れることができたからだ。 由花子のスタンド『ラブ・デラックス』は、由花子の怒りや思い込みによって強くなるが、それ故に、自分を持ち上げ過ぎる事があり、その結果、敵になってしまう。 虹村億泰は、バカな性格故に、常に冷静な判断を下すことができる、バトルに最適なキャラクターだ。 そして、由花子のスタンドに引きずられる事もなく、虹村億泰は、スタンドバトルの勝者として、町中に勇姿を晒した。