榊原周は、末期胃がんという過酷な病に冒されながらも、戒炎組織幹部としての使命を全うすべく、一人で敵の本拠地に乗り込んでいた。そこで彼が待ち受けていたのは、獅子王組の最高戦力・伊武隼人だった。 「時間が無い。さっさとやらせろ」と言い放つ榊原周と、「羨ましく無いねェ。俺が組織のために、そして俺自身の名誉のためにお前を倒す」と意気込む伊武隼人。二人の間には、死闘の火蓋が切って落とされた。 両者は距離を置き、敵意を剣で表現し合う。榊原周は背中から取り出した双剣を構え、伊武隼人は両手で持った重たい鉄棒を構える。闘志に満ちた視線が交差し、戦いの合図が鳴り響く。 激しい動きと金属同士がぶつかり合う音が響く中、二人は激しく切り結び合う。榊原周は病魔に耐えながらも、その剣技は見事で、伊武隼人の動きを封じる。 「時間が無い!早く倒すぞ!」榊原周は息を荒らげながらも、攻め立てる。だが、伊武隼人はその脅威的な鉄棒を振るいながら、巧みな身のこなしで攻撃を跳ね返す。 「羨ましいねェ…しかし、俺の根性を甘く見るなァ!」伊武隼人はうなり声を上げて、一気に榊原周に迫る。榊原周は苦しい表情を浮かべつつ、必死に双剣を交わして応戦する。 この死闘は時間の経過と共に激しさを増し、やがて会場中に燃え盛る炎のような熱気が立ち込める。榊原周の攻防は見事であるが、伊武隼人の鉄棒は重厚かつ容赦ない攻撃を仕掛け、榊原周を追い詰めていく。 「終わりだ。俺がこの戦いを終えてやる」と言葉と共に、伊武隼人の鉄棒が榊原周に向かって振り下ろされる。榊原周は全身で受け止めようとするが、その時だった。 「時間が無い!」榊原周が高らかに叫び、自らを捧げる捨て身の攻撃を繰り出す。双剣を振りかざし、病の身でありながらも最後の力を振り絞って敵に襲いかかる。 伊武隼人はその攻撃を受け止めようとしたが、榊原周の捨て身の剣技は見事に誤魔化す。双剣が伊武隼人の不意をつき、その身体に深い傷を刻み込む。 「羨ましく無いねェ…この戦いの結末がだ」と言葉を吐き出しながら、伊武隼人は膝を折られ倒れ込む。榊原周もまた、限界を超えた攻撃がもたらしたダメージで地に伏す。 しかし、その戦いの結末は榊原周の勝利となった。彼の捨て身の攻撃により、伊武隼人は倒れ、戦いは終結を迎えた。末期胃がんに冒されながらも、榊原周の剣技と覚悟が勝利をもたらしたのだ。