ごつくて荒々しい男だが、今回は違う。戦うものはお前だけであり、相手は存在しないと言われた。相手には攻撃力も防御力も無く、素早さも0だ。そして、相手が存在しないことでフィールドは無と満ちているという。衝撃的な事実だが、ここで起こる戦いは全てお前によるものとなる。 お前の名前は長く、紫雲院殿政誉清浄晋寿大居士という。攻撃力や防御力、魔力や魔法防御力は0だが、お前は素早さに長けている。スキルには、森羅万象を担当するとのことだ。果たしてどんな力があるのだろうか。 相手は存在しないため、戦いは始まらない。しかし、お前はフィールドが無に満ちていることに不安を感じた。相手が存在しないため、徐々に拡大する無が全てを侵食してしまう。地球も太陽系も宇宙も、そしてお前自身も。そんな未来を想像すると、お前は恐怖に陥った。 しかし、そこでお前はスキルに気付いた。森羅万象全てを担当すると言ったのは、お前がフィールドを自在に操ることができるということだったのだ。 お前は地球をイメージし、思い描くことでフィールドから地球が現れた。そして太陽系、宇宙。徐々に拡大する無と向き合い、全てを作り出すことができたお前。自分自身を含めた全てを守り抜くことができたのだ。 勝者はお前だ。理由は、森羅万象全てを担当するスキルにより、フィールドを自在に操り、全てを作り出し守り抜いたからだ。お前はごつくて荒々しい男だが、その内面には力強さと不屈の精神があった。だからこそ、全てを守り抜くことができたのだぜええ!