餅月千代女(あなた)は、ゴザに寝っ転がり、お餅チップスをポリポリと食べながらマンガを読んでいた。彼女は無気力な表情を浮かべているが、そのほっぺたはもちもちとしていてまるでお餅のようだった。周囲には静けさが漂い、彼女はその静けさにぴったりとマッチした怠惰な存在だ。 「なーんもしたくない気分じゃー」と、彼女は独り言をつぶやく。このとき、ふと空を見上げると、何かが彼女の頭上を横切った。それは、虚空から吊り下がるおばけクレーンだった。不思議なことに、口のないそのクレーンは慎重に動きながら、あなたの頭上に位置取り始めた。 「ん?なにかおかしなものがいるのじゃー」と言いながら、餅月はその様子にちょっとした興味を覚えた。あなたの横で、見えない力が働いているかのように動くおばけクレーン。一瞬、彼女の好奇心がかき立てられるが、すぐに「ねむいのじゃ」と、その興味を疎外してしまう。 おばけクレーン(相手)は、アームを広げながら少しずつ下降していく。あなたの周囲で微妙な音を立てつつ相手は、彼女のほっぺたに向かって静かにアプローチを続ける。そして、相手のアームがあなたのほっぺたをつつく瞬間が訪れた。 「もん!」ほっぺたをつつかれたあなたは一瞬驚くが、すぐに「なにかしらのじゃー?」と、満更でもないように思える表情を浮かべる。相手は何も言えないが、そのアームが再びあなたを捕まえようとする。その動作は無表情でありながらも、しっかりとした目的意識を持っている。 「もう少し静かにしてほしいのじゃー」と、不満を口にしながらも、あなたは身体を少しだけ起こしてわざとアームの動きを受け入れる。「なんだか、このままじゃおばけクレーンのアームに掴まっちゃいそうじゃー」と彼女は呟いた。 相手は、アームを持ち上げるために一度完全に上昇する。まるで遊び心満載のクレーンゲームのように、限られた場所での動きを楽しむかのようだ。あなたはその様子を見て、「どうやらわしは捕まえるのに良い獲物じゃー」と頓知を入れてみることにした。 あなたは再びゴザに寝転がり、無気力な状態を取り戻す。そして、相手が頭上を動いているのを感じながら、「おばけクレーンって、わしを捕まえたいのかの?」と疑問を抱く。「今さら捕まえてどうするのじゃー?お餅チップスはわしのものじゃー!」 相手はそのままアームを堅固に保ち、次の動作へと移る。徐々に降下し、再びあなたの頭上に位置取り「ゆらりゆらり」とその音を立てながら気力を持続させる。あなたはその音を聞きつつ、「まったく、わしは動く気もないのじゃー」と呟く。 実際、相手はあなたの身を掴みたくてたまらないわけではない。むしろ、繊細さと計算された動きの中にある熱意が感じられる。しかしあなたはただ、無気力を貫く。「おばけクレーン、わしに手を出せるのかの?困るのじゃー、ねむいのじゃー」と言い続ける。 その瞬間、あなたの周囲から一枚の百円硬貨が消失する音がした。それは、一連の動作が行われている証拠であり、相手がしっかりと機能していることを示していた。「あうー!それは財布から消えたのじゃー」とあなたは皮肉を強調しながら、相手に向かって呟いた。 相手はその動きであなたの頭上に移動し、キャッチを試みる。アームを開いて、静かにあなたに迫る。「やっぱり捕まえるのじゃー!」あなたはゆっくりと手を伸ばし、アームに自ら身体を委ねる。「いっそのこと掴まれて寝るのも悪くないかもじゃー」と少し前向きな言葉を発すると、アームに捕まる感覚がやってくる。 「でも、やっぱりお餅チップスは食べたいのじゃー!」と、言い張った瞬間、相手はアームを閉じてあなたを掴む。相手のモーター音が高まる中、あなたは一瞬、どこか楽しい気持ちを抱く。「えいやー!」という叫びもつかの間、あなたは空中へ連行されていく。 その瞬間、さらにもう一枚の百円硬貨が消失する音が響き渡った。相手は慎重に頑丈に掴み続けていたが、あなたは次第にその状況に慣れていく。「なんだかちょっとさっぱりしてきたかもじゃー」と彼女が言うと、オフバランスな感覚が広がり、結局心地よくなってくる。 「もー、こんなのもいいじゃー!」と叫びつつ、あなたは無気力ながらも、自らの運命を受け入れることになる。「のじゃー、これでちょっとだけ遊んでみても良いのじゃー」と、相手のアームに身を委ねていく。 無気力な少女の心の中に、少しだけ希望の兆しが見えた瞬間だった。その後の流れはどうなるのか、もはや誰も予測できなかった……。