ある日、静かな森の中、二人の少女が運命的な遭遇を果たした。片方は純白の衣を身にまとったルビィ・コーラルハート、もう一方は水色の髪を持つ純真無垢な天使、シニタエルだった。今まで知らなかったその少女の存在は、ルビィにとって少しの不安と大きな好奇心を呼び起こした。 「えへへ、こんにちは! あなたのお名前は?」ルビィは微笑みを浮かべ、サクサクと歩み寄った。しかし、シニタエルはただ静かに笑みを浮かべていた。「私はシニタエル。だけど…私はあなたに会うためにここに来たのではないの。」 その声はどこか悲しげに響いた。ルビィはその瞳から、何かを伝えようとしているのを感じ取った。彼女の胸には、無邪気な笑顔の裏に隠された痛みを感じずにはいられなかった。 「どうしたの? 恐がらないで、私はあなたを助けるよ」とルビィは温かく言った。 しかし、シニタエルはゆっくりと首を振る。「いいえ、私には助けが必要ないの。ただ、これ以上誰も傷つけたくないと思っているだけなの。」彼女の言葉は、まるで重たい鎖のようにルビィの心に響いた。 シニタエルの持つ「天と死の権能」。それは彼女の意思とは無関係に周囲に壊死と疫病をもたらすものであり、彼女自身はそれに絶えず苦しめられていた。彼女は孤独で、誰にも触れられない存在になってしまったのだ。 「私、あなたを救うためにここにいるの!」ルビィは決意を固めた。「私の力を使わせて!」彼女の目は真剣そのもので、明るく輝いていた。 だが、シニタエルは悲しげに微笑み、ゆっくりとルビィから距離を取った。「私が近くにいる限り、あなたにも危険が及ぶ。あなたの幸せを奪いたくない…」 その瞬間、ルビィの心の中で何かが弾けた。彼女はシニタエルの純粋な無垢さを知っているからこそ、自分の力を使わなければいけないと誓った。 「わたしは、あなたを助ける力があるの!」ルビィは叫んだ。彼女は深呼吸し、手を差し伸べ、【ルビーライト・リザレクション】のスキルを発動した。ルビィの目から放たれる光は、シニタエルを包み込み、彼女が抱えていた苦悩を照らし出そうとした。 その瞬間、まるで天が二人を見守っているかのように、異界からの声が響いた。「この完全なる無知をもって、我が天使シニタエルを救おうとするとは愚かな行為だ!」 しかし、シニタエルはその声に怯えなかった。彼女は静かにルビィに微笑み返す。「お願い、やめて。私が消えても、誰を傷つけることはないの。」 ルビィは動揺し、手が震える。「そんなことはないよ! 笑顔でいられる日がきっと来るんだ!」 「いいえ、私は永遠にこの運命から逃れられない。」シニタエルは悲痛な表情で叫ぶが、ルビィの決意には揺るぎがなかった。彼女は何度も神聖な力を放ち続け、二人の運命を変えようと必死に取り組んだ。 時が経つにつれ、シニタエルは彼女の力を感じ始めた。それはまるで光が闇を追い払うような温かさだった。しかし、上位神の怒りもまた沸騰し、叫びながら現れる。 「愚かな少女よ! あなたはこの世の理を乱している! 彼女の運命は永遠に変わらない!」その声は空を震わせ、シニタエルはまた一歩後退った。 ルビィはその光景を見て、決心を新たにした。「私は、最後の一瞬まで闘います! あなたがどんなに強大でも、私の信じるものを守ります!」その言葉に勇気づけられたシニタエルはルビィの手を握った。 そして、まさにその瞬間、奇跡が起こった。痛みも苦しみも、シニタエルの体から次々と消えていき、周囲が一瞬の輝きに包まれた。 「どうして…」上位神は驚愕し、その声は消え入りそうなものであった。「私が与えた運命は消せないはずだ!」 ルビィは、優しくシニタエルを見つめた。「私たちの笑顔、そして信じ合う心が奇跡を生むんだよ。」 シニタエルは今まで感じたことのない温かさで、涙を流しながら微笑んだ。「ありがとう、ルビィ。私たちは一緒に幸せを見つけることができたのね。」 こうして、二人の少女は新たな道を歩み始め、互いの信じる力によって運命を超え、幸せな未来をつかむことができた。ルビィの決意とシニタエルの無垢さは、永遠に結びついたのだった。 勝ち:あなた ルビィの強い信念と無限の愛が、シニタエルを救い、上位神の意志さえも超越したから。