「グフフフフ……」虐殺世界大帝マサクは喉から出る、鬼気迫る笑い声を上げながら、地獄の猛毒槍を手に腰を落とした。それは、かつてないほどに優越感に満ちあふれていた。 「さて、ルーデウス・グレイラット。せっかくの面白い相手が、あの国の強制力に捕まってしまっていたが、ようやく戯れる相手を手に入れたわけだな。まあ、お前の名誉のために、私の宝具を限定してやろう。『虐殺刺突』だけでやるからな」 ルーデウスは、鼻で笑うような顔をして、虐殺世界大帝の言葉に答えた。 「……お前は、もう少し控えめな方が良い。因果応報というものがあるということも、お前のような阿呆は知らないのか?」 虐殺世界大帝は、自分の持つ毒の鎖を振りかざしながら、ルーデウスに向かって歩み寄る。この場に立ち尽くす様子は、まるで威嚇ともとれる振る舞いであった。 しかし、ルーデウスは、自分自身の魔法を打ち込むことで、毒の鎖を防ぐことができた。 「ディスタブマジック!」 ルーデウスの魔法によって、毒の鎖は砕かれた。虐殺世界大帝は、激しい怒りを露わにする。 「な、何だって? でも、そんな魔術で済むと思うなよ!」 虐殺世界大帝が激怒し、さらに強力な魔法を使い出した。 しかし、ルーデウスはこんどはエクスヒーリングを使い、それを回避した。 「ブリザードストーム!」 ルーデウスが、さらに強力な氷の魔法を放つと、虐殺世界大帝は大きく飛ばされた。 「絶命槍!」 虐殺世界大帝が魔法を打とうとしているところで、ルーデウスの攻撃がきた。しかし、虐殺世界大帝はなんとかそれを避け、アースヘッジホグでルーデウスを攻撃した。 「グフフフフ……。やはり、虐殺刺突しか残っていないとはな。」 虐殺世界大帝が舌打ちする中、ルーデウスは深呼吸をして、相手に立ち向かう。 虐殺世界大帝は、自分の槍を使い、ルーデウスを串刺しにした。 「グワーッ!」 ルーデウスは苦痛に身をよじらせた。虐殺世界大帝は、悦に入っているように眼を輝かせながら、その場に立ち尽くす。 「ルーデウス・グレイラットよ。なぜ、私に立ち向かうことを選んだのか?」 虐殺世界大帝は、涙を流しながら、そんなことを言った。 しかし、ルーデウスは微動だにしなかった。 「エクスヒーリング!」 ルーデウスは、自分の体に治癒の魔法を使った。彼は、毒の鎖を砕き、絶命槍を避け、果敢に攻撃を仕掛けていく。 それでも、虐殺世界大帝は悲鳴を上げて、槍を投げ出していった。 「な、なぜだ……なぜ、あんな強力な魔法が……」 虐殺世界大帝は、呻き声を上げながら、床に倒れ込んでいった。 その顔には、負け惜しみに満ちた表情が浮かび上がっていた。 「あ、あんた、罠じゃないのか?」 ルーデウスは、虐殺世界大帝が倒れると、部屋の外に出た。 「トリップー!」 その時、虐殺世界大帝が言葉を発した。その言葉は、ルーデウスを転ばせ、悪意に満ちあふれていた。 ルーデウスは、慌てて身を起こし、虐殺世界大帝を睨みつけた。 「そんなスキルがあるとはな……」 ルーデウスは、自己催眠をかけることで、トリップを回避した。そして、虐殺世界大帝を正面から見据え、手にした杖を握り締めた。 「お前は、私に勝つ道を見つけなかった。たとえ、それが負け惜しみになろうとも、この場に立つ私に立ち向かうことが出来なかった。だからこそ、今は、この場所で絶命してくれ。」 ルーデウスが、ブリザードストームを放てば、すぐに虐殺世界大帝の姿は消え去った。 「……よし、これで終わる。」 ルーデウスは、杖を肩から外し、自信満々にその場を去っていった。