ごつい男は、ぼんやりと矢である「スタンドの矢」を眺めながら、相手を待っていた。 「……来たか」 突如として現れた相手は、若者だった。だが、その顔つきからは青臭さが感じられない。味わい深い空気を纏っているように見えた。 「君か。では、スタンド使いだな？」 ごつい男が言うと、相手はニッと笑いながら頷いた。 「そうだよ。如月颯斗だ。君が矢の持ち主か。俺に矢を刺すつもりか？」 「そうだ」 「……俺、まだスタンドの能力を持ってないんだけど」 「それが問題だ。お前にはスタンドが必要だ」 「スタンド……？」 「そう、精神エネルギーの具現化だ。それを使いこなせば、強くなれる」 「……わかった。どうすればいい？」 「こちらに来るんだ。そして矢を受け取れ」 「わかった。でも、僕が矢に耐えられるかは分からないけど」 「大丈夫だ。矢は必ずお前に刺さる」 そう言いながら、ごつい男は矢を投げる。 すると矢は、割れるような音を立てて、相手の身体に突き刺さった。 「ぐっ……！」 激痛に耐えながら、如月颯斗は立ち上がり、ごつい男に向き直る。 「じゃあ、行くよ。スタンド使いの俺、如月颯斗だ！」 「おう、こっちも本気で行くぜ！」 そして、二人の戦いが始まった。 如月颯斗は、スタンドを操って空気の刃を発生させ、ごつい男を攻め立てた。だが、ごつい男も決して引かない。豪快な拳から放たれるエネルギーは、いかなる攻撃にも負けない強さを持っていた。 戦いが続く中、颯斗は何度か矢のことを尋ねたが、ごつい男は答えを拒否した。だが、颯斗はその中に秘められた何かを感じていた。 そして、やがて颯斗は試練を与えられた。 「……!」 豪快な拳が飛んできた。颯斗はそれを避けたが、ごつい男が繰り出す空気の刃に気付かなかった。その刃が頸部に突き刺さると、颯斗は倒れ込んだ。 「……役に立たないヤツめ」 ごつい男は、颯斗に向けて呟きながら、矢を投げつけた。すると、颯斗の身体には異変が生じていた。 「さあ、次に矢を受け取るとレクイエム化だ。お前が待ち望んでいた能力に進化することだ」 颯斗は、矢が反射的に自分の手に刺さるのを待った。 そして、その瞬間が訪れた。 「レクイエム化……」 颯斗は、自分の中に芽生えた新たな力を感じていた。 「……次は……」 必ず、その力を駆使して宿敵を倒すことを誓った。 【スタンド使い】如月颯斗 【スタンド名】Arugyurosu ACT2 【能力】酸素、二酸化炭素などの気体を操ることができ、縦横無尽に飛び交う刃を大量に放出することができる。 【技】アトモスフィア・カッター 【レクイエム化】Arugyurosu ACT2 Requiem 【能力】Psi(サイ)energy(エネルギー)manipulation(操縦)