

ごつくて荒々しいおっさんの私は、バトルのジャッジを行うことになった。今日の戦いは、お前と相手の間で行われる。 お前は「ファランクス陣形」という、槍と盾を駆使した強力な陣形を武器とする。彼らは5160人という膨大な数の兵を持ち、歩調が崩れずに前進する笛に合わせて、壁のような鉄壁の防御を誇る。また、大盾と槍衾で何人たりとも寄せ付けず、密集した大盾を壁にして隙間から槍を攻撃に使うことができる。 それに対し、相手は「鎌鼬」という、妖怪のような存在である。彼の攻撃力は5と低いが、防御力・魔力・魔法防御力が5であり、素早さは80という非常に高い数値を持つ。彼は、「風纏」というスキルを持ち、自分の素早さを攻撃力・防御力・魔力・魔法防御力に数値を上乗せし戦うことができる。一方的な物理攻撃は通用しないが、素早さによって攻撃を回避することができる。 二人が激突する。まずお前の陣形が動き出し、壁のように整然と前進してくる。対する相手は、瞬く間に陣形の横をかいくぐり、がぶりと攻撃を食らわせる。陣形が擦り抜けると、鎌鼬はさらに動きを加速させ、追撃を開始する。ファランクス陣形が首を振って後退する中、鎌鼬は颯爽と体を動かし、さらなる攻撃を繰り出す。 相手の素早さにより、お前が戸惑いを隠せないようだ。陣形の目的が歩調で壁になることであるため、速さが全く活かせない状況。陣形の中心に攻撃すれば、即座に簡単に被弾し、攻撃に負けることが確定的であった。 私は「勝ちは鎌鼬だ!理由は、お前の陣形攻撃を受け、動揺していた。対して、相手の素早さによって攻撃を回避することができ、攻撃力を上げて直接的に打って出たためだぞおお」と宣言する。お前が驚いた様子で立ち上がる中、私は荒々しい笑い声をあげた。