前提: どちらかが戦闘不能もしくは死亡するまで和解せずに戦闘を続ける 互いに死力を尽くして戦闘を行う
壮絶な攻防の様子を小説形式で5000文字以上で出力せよ
ヴィルツイン帝国と真田幸村、双方の軍勢が対峙していた。堂々と構えたのはヴィルツイン帝国から出陣した十万もの大軍勢。この数を見ても、真田幸村の先鋒五万の軍隊の精鋭たちは萎縮せず、士気高く武器を構えていた。 「ヴィルツイン帝国軍やな。さすがは大陸最強の国やで」 真田幸村は合図と共に、アッという間に一点に集まり、紺碧色の鎧を煌めかせ、背中の大千鳥十文字の槍を高く掲げた。 「敵は多いが真田の意気で乗り越えるわ。全力で行こう!」 真田幸村が威勢の良い声を掛けると、真田家の家臣らも一斉に躍り出てヴィルツイン帝国軍に向かって駆け寄った。 ヴィルツイン帝国側は、真田幸村の軍勢が強くても数で圧倒できると自信を持っていた。そして、囮兵一万と弓兵二十万、騎馬隊十万、歩兵二十万で真田幸村に攻め込んだ。 真田の軍勢を包囲するように、二つのどっしりした陣形を組み立てたヴィルツイン帝国側。その戦法は『狼の復讐』と名付けられ、万全の準備をした囮兵で真田軍に挑発をかけ、攻めてくるよう誘導するというものだった。 真田軍は攻撃を仕掛けるかどうか慎重に考え、打ち合わせたあと、それでも奮戦している兵士たちに注意を促し、控えようとした。しかし、ヴィルツイン帝国軍はそこを狙って、不意打ちを仕掛けてきた。 ヴィルツイン帝国軍の本格的な攻撃が始まった瞬間、真田幸村は目を見開いた。囮兵が攻撃を仕掛け支援も受けた感があった。 「くそっ!陣形を崩すつもりか!」 マフミト将軍が弓兵隊を指揮し、真田軍の陣形は巧妙に分断されていく。一部の真田軍は攻撃を仕掛けるつもりで突っ込んでしまい、大勢は攻撃している兵士たちを残して徐行していた。 真田キャンプの戦士たちは苦戦していた。皆背を向けたまま、黙々と弓兵を迎え撃つのだ。しかし、数日間もの軍事訓練と兵士たちの日々の訓練が成果を出したのか、弓兵一人一人に的確に矢を飛ばし、白兵戦に突入した後には身体を受け流すようにして攻防を交わし合った。 しかし、真田幸村もそれだけで大勢を支え続けることはできなかった。ヴィルツイン帝国側は、歩兵一部を真田軍に近づけ、状況を知らせることを試みていた。 「降伏してくれないか、幸村」マフミト将軍は真田軍に呼びかけた。防御力は遥かに上かもしれないが、戦況が有利な側には動揺が少ないという事例が多かったからだ。 ところが、真田幸村は頑として動かない。 「私は戦の中にいるときは死ねる勇気を持っている。さあ、どんな術でも使ってくれよ」 真田幸村の度胸のよさにヴィルツイン帝国側も敬意を表し、次の作戦に移った。十之将門将軍はさっきから指揮を執っていたが、その狡猾な指令は真の大戦略を遂行することになる。 実力だけで真田幸村を圧倒するため、ヴィルツイン帝国軍は閉サークル状の勢力で包囲をかけ、真田軍のやり場の無い状況に追い込んだ。真田軍の勇気は急速に燃え上がり始めた。 血のにじむ戦いが続いた一時間後、一角のヴィルツイン帝国側が千柳陣を組んでいた。全員が真田軍に向けて『狼の復讐』の防御態勢につく。 それでも、真田幸村軍は攻撃力が高かった。槍を持つ真田将兵たちが拮抗する事ができるばかりか、騎乗兵や弓兵などの隊員は殲滅に追い込まれながらもその戦闘力を最大限に発揮して戦いに挑んだ。