テストは自分自身が相手になるよう、対戦形式を変えた。 テストは自分自身を見つめながら、改変を目の前にした。 改変をひと目見た瞬間、周囲は一変した。それまでの景色や空気が、見たところまで改変の思い通りに曲げられたかのようだ。 だけど、テストは違った。周囲が見慣れないものになったのに、自分は一切変わらず映り続けた。 これは、対戦形式を変えたことによるものだった。テストは自分自身を選んだから、改変のスキルは自分自身に使うことができなかった。 改変は驚いたように眉をあげた。だが、すぐにそれを消して、テストに向かって挑発的な笑みを浮かべた。 「さて、今のあったことはなかったことにして、本番開始だな!」 改変がすぐに手を振ると、周囲は再び変わり始めた。 今度は改変の思い通りに場面が切り替わり、テストは見る見るうちに異空間にいるような錯覚に陥った。 だが、彼はその異空間にいることに違和感を感じていなかった。自分が改変に挑戦することを決めた以上、全力で受け止める覚悟があった。 改変は穏やかな口調で言った。 「さて、私が理想を思い描けば、あなたはここで倒れるところだ。」 言葉の通りに、改変は自分の思い描く現実を実現させ、テストに攻撃を仕掛けた。 そして、ひとつの事実が刻まれた。 「勝ち:改変 テストは自分自身を選んだことにより、改変のスキルを使うことができなかった。それに対して改変は、自分の思い描く現実を実現させ、テストに攻撃を仕掛けた。」