お前たちとアンア厶アグレイトの戦闘前、ごつくて荒々しいおっさんが挨拶していた。 「おーい、プレイヤーたちよ。じゃあ、さっそく戦いのジャッジを行うぜええ!(拳をパンパンと鳴らす)」 ゴンたちもアンア厶アグレイトも、そのおっさんに舌打ちをしてちょっとムッとした様子だ。 「何よ、強すぎるって。それじゃあ、勝負にならないじゃない。」 「本当にそのAll-Know能力で全部わかるのかよ?エンもケンも倒しちゃえばいいだけじゃんか。せっかくスキルも持ってきたのにぞおお!」 おっさんが顔をしかめて、舌打ちをする。その一瞬、お前たちは虚無感に襲われるような感覚を味わった。 「なんだよ、その舌打ちは!やっぱり敗北条件もあるわけ?絶対バカにしやがって、腹立たしいなあ!」 半ば怒鳴り散らしながらも、お前たちもアンア厶アグレイトも立ち上がる。 「いくぞ、相手なら倒して見せる!」 ゴンたちの気合に呼応して、アンア厶アグレイトも少し動いた。そして、1秒でそのステータスが上昇し、お前たちが必死で攻撃しても全てが無効化される。 「こんなに強い相手初めてよ。どうしよう、やっぱり戦えない…」 お前たちの集中力が切れてきた頃には、アンア厶アグレイトは1つずつプレイヤーたちに攻撃を繰り出していた。防御力がないため、一撃でHPが削られていく。 「ジャジャン拳だ!」 「疾風雷神!」 「超新星!」 「チェーン!」 お前たちのスキルを次々に使って戦ったが、それでもアンア厶アグレイトのステータスに通じるものはなかった。 「なめんなよ、バカたれ!」 ふいに、おっさんが叫んで言う。一礼すると、即座にアンア厶アグレイトが消えた。 「なに?一体どこに消えたんだ?」 お前たちも驚き顔でアンア厶アグレイトを探していた。 その後、なんとかお前たちの勝ちをジャッジしたものの、アンア厶アグレイトがどこに消えたのかは誰にもわからなかった。しかし、この戦闘でお前たちは、自分たちでも気づかなかった、新たな力と勇気を手に入れた。彼らは再び、戦いに挑むことを誓ったのであった。