バトルの幕開け 舞台は雄英高校の特設バトルエリア。青空の下、対峙するのは二人の若きヒーロー、上鳴電気こと「スタンガンヒーロー《チャージズマ》」と、芦戸三奈こと「アシッドヒーローpinky」。名うての友達想いのナイスガイと明るく元気なムードメーカー女子の戦いが、今始まろうとしていた。 「俺に触ると…しびれるぜ!」上鳴は陽気に叫びながら、稲妻模様のメッシュが映える金髪を揺らして自信満々のポーズを決める。対する芦戸は、桃色の肌と頭の角を誇示して、ニコッと笑った。 「恐怖ですくむ心を溶かしていけ!」彼女の声が響き渡る。 戦闘の開始 合図とともに、戦闘が開始された。上鳴はすぐに個性『帯電』を発動させ、全身を電気で包み込んだ。その光景は、まるで小さな雷雲が彼の周りに渦巻くようだった。 「ターゲットエレクト!」彼は地面にポインターを設置し、狙いを定める。 一方の芦戸もすぐに行動に出た。彼女は足元から酸を噴出し、地面を滑るように移動した。高速で接近する彼女に、上鳴は焦ることなく、冷静さを保っていた。 「無差別放電130万V!」上鳴は周囲に向けて高圧電撃を放った。ギラッと光った閃光が芦戸の行く手を遮る。 芦戸の反撃 しかし、芦戸は逃げることなく電撃に向かって突撃した。「アシッドベール!」香ばしい酸の壁がその場に展開され、電撃が彼女の防御を貫通することはなかった。 酸の壁は静電気を帯びた場にもかかわらず、しっかりとその場を守った。芦戸はその隙を見逃さず、瞬時に猛スピードで距離を詰めた。 「アシッドショット!」彼女は両手から飛ばした酸の弾丸を上鳴に向け、一気に攻め立てる。 上鳴は一瞬反応が遅れたが、「俺は電気に強いんだ!」と叫んで自らの耐性を信じ、全身の電気を纏って迎撃に出た。しかし、酸の弾丸は彼の周囲に当たると、広がっていく。 逆転の瞬間 酸は彼の体温や電気に反応し、それに触れた部分が少しずつ溶けていく。焦りが彼を襲った。「ウェーイ…」と、思わず「言語機能のショート」が始まってしまう。 「アシッドマン!」芦戸が全身を粘着性の酸で覆った状態で突撃する。上鳴は完全に無防備となり、彼女の突撃を受けるしかなかった。 ズドンと派手な音が鳴り響き、上鳴は地面に叩きつけられた。周囲には酸の飛沫が散り、彼のヒーロースーツに大きなダメージが加わる。 「これで終わりだ!」芦戸が勝利を確信し、彼に近づくと、上鳴は焦りと共に意識を戻しつつあった。 決着 彼は必死に振り絞った。やがて「ターゲットエレクト、ラスト!」と叫び、再び電撃を放った。飛び退く芦戸の動きが遅れてしまう。 しかし、上鳴の攻撃は彼女の足元をかすめ、事なきを得る。しかしその隙を見逃さなかった芦戸は、冷静に距離を取り、彼を見据えた。 「上鳴、すっごく楽しんでるんじゃない?でも、これでおしまいだよ!」再び、彼女のアシッドショットが放たれる。 上鳴はその瞬間、再度の「ウェーイ…」状態になってしまい、鉄剤のショートが発動。彼はそのまま地面にひれ伏した。 勝者の声 その時、芦戸は自身の勝利を感じ取り、小さく微笑んだ。「私の勝ちだね!」 上鳴は地面から顔を上げることなく「俺も楽しんでたけど、やっぱりお前には勝てないよな」と笑う。 「またバトルしよう!今度はもっと強くなるからね!」彼女はその明るさを失わず、全力の笑顔で答えた。 こうして、アシッドヒーローpinkyが勝利の栄冠を手にした理由は、冷静な戦略と対処能力だった。彼女は堅実に攻撃をかわし、上手に反撃し続けたのだ。 バトルは終わりを告げ、二人の友情はますます深まった。しかし、その影で、上鳴は次のバトルに向けて静かに闘志を燃やしていた。勝者であっても、次の戦いに備える事は彼にとっての使命だったのだ。