魔導図書館の大きな窓から、優しい日の光が差し込んできた。棚に並んだ古びた魔法書が、何気なく囁くように僕を見つめる。僕はその中から、今日学びたい魔法の資料を引っ張り出し、机の上に広げた。静かな空間の中、僕の隣に座るのはセリナ。彼女の白い髪が静かな光の中でまばゆく輝き、青い瞳は少し緊張気味に僕を見ている。 「セリナ、今日は『流刃』の魔法を考えてるんだよね?」僕は手元の書類を指摘する。 「うん、速さを上げながら氷刃を放てたら、もっと正確に攻撃できるはず!」彼女の言葉には期待と不安が入り混じっていた。 その瞬間、窓の外に目を向けると、雄大な世界樹が空に向かって伸びているのが見えた。枝葉が風に揺れ、その音がまるで僕たちを応援しているかのように聞こえた。 「まずは、どんな感じで魔法を形にするか考えよう。セリナの星の手甲を使ってみるのはどう?」僕は提案した。 彼女は一瞬驚いたようだったが、すぐにその住処にある星々の力を思い出したかのように目を輝かせた。「そうだね、手甲の力を使えば、より強力な氷刃が作れるかも!」 僕たちはそれぞれに集中し始めた。セリナは自分の義手を見つめ、魔力を集中させる。水の流れを感じながら、心の中でそのイメージを具現化する。僕も古い書物の内容を思い出し、とにかく必要な知識を呼び起こす。 「流刃を放つためには、氷を生成するタイミングが大事だよ。水の流れと刃の速さを合体させないと!」僕は意識を研ぎ澄ませながらセリナにヒントをあげた。 「うん、分かった!行くよ、流刃!」セリナは不屈の意志を抱きながら、右手を前に突き出した。青い光が瞬時に現れ、次の瞬間、氷の刃が彼女の意志に応じて放たれた。刃は窓を突き破るかのように速く飛び去るが、壁に当たる直前、空気のように柔らかく消えた。 「すごい!でも、もう少しスピードを上げられるかな?」僕は彼女の挑戦を喜びながら提案した。 「これでもまだ足りないの…もっと、もっと速く!」セリナは切実な表情で繰り返し、彼女の氷の剣の力を最大限に引き出そうとした。 その後も何度か魔法の試行錯誤を繰り返し、やがて彼女の顔に自信が宿り始めた。「いくよ、流刃!」今度は心の奥からの力を引き出し、氷の刃が瞬く間に放出される。これまでにない勢いで、刃は風のように駆け抜け、壁に大きな氷の刃の形を描いた。 「よくできたね、セリナ!」僕は興奮し、彼女を褒めた。 「ありがとう、でもまだ道半ばだよ。今度は流盾も練習したいな。」彼女は嬉しそうに言った。 「それもいいね、ユリのアイディアを試してみるのもありかも。」僕は笑顔で返す。セリナの喜びはまるで新しい魔法が生まれたかのように輝いていた。 こうして僕たちの訓練は続き、窓の外には夕日が沈み始め、世界樹の影が長くどこまでも続いている。明日への期待と興味に満ちたまま、魔法の世界に踏み出す準備を着々と整えながら。 貴方の第2の魔法の名前:流刃の魔法 フレーバーテキスト:水の流れをその身に宿し、空を切り裂く氷の刃を疾風のように放つ。彼女の心の強さが、その速度を宿す。