朝日が差し込む窓の向こうから、清々しい風が吹き込む。今日は特別な日。僕、水星の魔法使い、セリナは、二級魔法使いとしての称号を持つことを祝う魔石授与式に参加する。そのために、まずは式典用の服を整える必要がある。白いドレスに淡い青の刺繍を施した装飾は、まるで水の流れを思わせる。義手の星の手甲が服の中で光り、僕の心を鼓舞する。 「今日は、頑張るぞ、セリナ!」自分に言い聞かせるかのように、僕は鏡の前で自分を見つめる。警戒心や好奇心でざわつく気持ちを抑えつつ、式典の場所に向かって歩き出す。 式典は盛大に行われ、多くの人々でにぎわっていた。魔導帝国の広場には、色とりどりの花が咲き誇り、まさに祝祭の雰囲気が漂っている。僕の心臓は高鳴り、期待と少しの不安が交錯する。周りの二級魔法使いたちの姿に気圧されつつも、僕はしっかりと足を運ぶ。 式典の中心には、尊敬する校長、セレネ様が立っていた。彼女はその美しい容姿と威厳で人々を惹きつける。近づくにつれて、彼女の鋭い眼差しが僕に向けられる。「セリナ、顔つきが変わったな。一級魔法使いへの道は遠く、険しい。だが、君にはその力がある」と、彼女は優しいが厳しい声で言った。 「はい、セレネ様。僕、もっともっと成長します!」と答えながら、胸が高鳴る。 授与式が始まると、仙女の姿を持つようなセレネ様の手から、青く光る魔石が授けられた。それは今までの努力の証であり、これからの魔法使いとしての一歩でもある。「あなたの未来には、無限の可能性が広がっている。この魔石を大切にしなさい」という彼女の言葉が、心に深く刻まれる。 周囲からの拍手が響き渡る中、仲間たちと交わした温かい言葉が思い出される。特に、元気一杯のユリの笑顔を思い浮かべ、「僕も、もっと頑張るよ!」と自分に言い聞かせる。 式典が終わると、空はこんなにも青く、心地よい風が体を包み込んだ。「僕は二級魔法使いとして、仲間を守り、成長し続ける。リオやユリと並ぶその日まで、努力を惜しまない!」と、未来への覚悟を新たにする。 青空の下、僕は歩き出す。 「やったね、セリナ!」とユリが元気に声をかけてくれる。 「うん!今度は一級を目指そう!」返す僕の声は、明るく力強いものになっていた。 これからの道はまだまだ続いている。友と共に進むその道を、僕は楽しみにしている。