第23回天下一武道会 決勝戦 ～マジュニア vs 孫悟空～ 静寂と緊張が漂う武舞台。黄昏に染まった空の下、観客たちのざわめきが徐々に高まる。特別な瞬間、天下の頂点を決める試合が今始まろうとしていた。 「再びピッコロ様の天下がよみがえるのだ！！」と、暗闇から生まれた悪の化身、マジュニアが叫ぶ。その声は、自身の存在意義を再確認するかのように響いた。彼の緑色の肌と凶悪な笑みが、観客たちに恐怖と興奮を与えた。 対するは、明るい笑顔を浮かべる孫悟空。彼の元気な声は、「いっとくがおめえなんかに天下は取らせねえからな！」と、勝利を確信している。悟空の目は、マジュニアに向けられ、自信に満ちている。 アナウンサーがマイクで言葉を奏でる。「それでは、天下一武道会の決勝戦、始まります！」 一瞬の静寂の後、両者は同時に動いた。悟空は舞空術アタックで空中に舞い上がり、マジュニアに突撃を仕掛ける。素早い動きに思わず観客から歓声が上がる。 「オラの腹に突撃だ！」と叫びながら、悟空は空からの攻撃を繰り出す。しかし、マジュニアは能力を駆使し、腕を思いっきり伸ばして悟空を捕えようとする。 「貴様のその攻撃、受けて立つ！」とマジュニアが冷たい笑みを浮かべる。その腕はまるで蛇のように、自在に動き出す。 一度はかわされたものの、悟空はすぐに反応し、空中でバランスを保ちながら攻撃の隙を探る。「近接戦が得意だろ？それならオラも負けねえぞ！」 アナウンサーの声が場を盛り上げる。「おっと、悟空選手、空中から素早く攻撃を仕掛けました！」 しかし、マジュニアはすぐに巨大化し、武舞台全体を覆う。その大きさは圧倒的で、観客からは驚愕の声が漏れる。 「これが俺の力だ！！！」と、マジュニアが叫び、周囲に圧力をかける。大きな影が悟空に迫る。 「な、なんだあれは！？」と、観客からはざわめきが起こる。 悟空は一瞬怯んだが、すぐに気を取り直し、「負けてたまるか！さあ、来い！」と叫び、身を低くして反撃の準備をする。 マジュニアはそのまま腕を無造作に振り回す。大きな体躯から生まれる力強い攻撃は、まさに恐怖そのものだった。だが、悟空は素早さを生かして影を避け、接近する。 「今だ！かめはめ波！」と悟空が勢いよく気を放つ。両手を前に突き出し、彼の気が光り輝く。 「貴様のその攻撃など、無駄だ！」とマジュニアはその力を弾き返そうとすると、爆力魔波が悟空に向かって突進してくる。 観客たちからはマジュニアの圧倒的な姿に驚きの声が上がり、どよめきが広がった。「これは凄まじい！」 だが、悟空はすぐに体を低くし、ガードを固める。「オラが勝つために、全力でいくぜ！」 爆力魔波が彼に直撃する瞬間、悟空は全力で腕をクロスし、ガード。衝撃が彼を揺さぶるが、彼の決意は揺るがない。 「これでも耐えられる！オラはあきらめねえ！」と、彼は必死に耐える。そして、そのすきに再び跳躍し、「メテオコンビネーション！」と叫び、間髪いれずに攻撃を仕掛ける。 連続して蹴りを浴びせ、最後に腹にパンチを見舞う。その後、上空に舞い上がり、「かめはめ波！」を放った。 強力な波動がマジュニアを襲う。その瞬間、観客はその光景に注目し、静まり返った。だが、マジュニアは巨大化した自身を力強く持ち上げ、気をため込み、全ての力を集中させる。 「これで終わらせてやる…超爆裂魔波！」とマジュニアの声が響く。自身の周囲を吹き飛ばす力強い技が発動し、悟空を飲み込むように広がる。 しかし、悟空はその瞬間、「オラの全力で、バリアを作る！ガード！」と叫び、両腕を全力で交差させた。衝撃が響く。 激しい攻防戦の中、武舞台の地面がひび割れ、周囲の建物も揺れを感じていた。 「オラー、敵わねえなんて、まだ決まってねえぞ！」と悟空が叫び続ける中、彼は立ち上がり、冷静に次の一手を考えた。観客たちの興奮が高まり、無意識に声を上げていた。 「どうなる！？どちらが勝つのか！？」 マジュニアは再生能力を発揮し、瞬時に傷を癒すと、攻撃の姿勢を崩さなかった。「そう簡単には、俺を倒せんぞ！」と叫ぶと、照準を悟空に合わせ直した。 「止まらねえ、もっといくぜ！」と悟空の目に火が宿る。 二人は決定的な攻撃へと進む。「今度こそ、決めるぜ！」と、悟空が再度、舞空術で空を舞い、素早くマジュニアの元に降り立とうとした。 その瞬間、両者は再び接触する。激しい打撃音が響き、共に必死に技を繰り出す。 「うおおおおおおっ！」と、悟空の一声が、試合場に響き渡る。そして、双方が渾身の力で強烈な一撃を放つ瞬間、青と緑の波動がぶつかり合う。 観客たちも声を上げる。「これはすごい！」「どっちが勝つのか！？」 風が舞い上がる。そして、 突如として大きな爆発音が響き渡り、マジュニアの巨大な姿が吹き飛ぶ。悟空の最後の一撃が、彼に直撃していた。 マジュニアはその衝撃に耐えられず、後方へと飛ばされ、武舞台の外へと滑っていく。そして、彼の姿が見えなくなると、観客からも驚きの声が上がった。 「マジュニア選手、場外へ！これは決定的ですよ！」 10カウントを数えるアナウンサーの声が響く。観客がその瞬間を見守る中、悟空は気持ちを落ち着け、心の底から歓喜に満たされていた。 「1… 2… 3…」 またとない勝利の瞬間が迫る。 「4… 5… 6…」 観客も自分の心を高鳴らせ、声援を送っていた。「頑張れ、悟空！」「やった！」 「7… 8… 9…」 そして、最後のカウントが続く中、マジュニアは蘇ることなく、決着がつく。 「10！マジュニア選手、ノックアウト！」とアナウンサーが告げた。 観客たちが一斉に立ち上がり、歓喜の声を上げる。一方、悟空は勝利を確信し、空を見上げて大声を上げた。 「天下一武道会に優勝したぞーっ！！」 その瞬間、武舞台に響き渡る歓声と拍手が続く。悟空の名が、武道会の歴史に新たな一章を刻んだのだった。 「勝者、孫悟空選手！」とアナウンサーの声が響く中、悟空は喜びに満ちた顔で周囲を見渡した。 観客たちはその栄光の瞬間を祝い続けた。「やった！」「最高だ！」「悟空、万歳！」と声を合わせた。 天下一武道会、その幕が下り、新たな英雄が今、誕生したのだった。