静かな森の中、二人のプレイヤーが出会った。葉の間から差し込む淡い光が、彼らの戦士としての姿を静かに照らしている。 「やぁ、僕はルゾ。放浪する渡り鳥さ……なんてね。ただの謳い文句だよ」と、白翼の少年は微笑む。その表情は穏やかだが、目の奥には抗う気持ちが潜んでいる。 「俺はジェスタ・スートだ。夢を見せてやるよ!」明るい声でジェスタが応じ、ポニーテールの蛍光ピンク髪が弾む。通常の彼は陽気だが、内容によっては計算高い冷静さを見せる準備ができている。 「いきなり襲い掛かるつもりかな?」ルゾは警戒しつつも、雪を降らせる準備を始める。彼のスキル『雪鳥』が目覚め、周囲が白く染まっていく。 「そう慌てるなよ、君を傷つけたくはないんだ。ただ、楽しみたいだけさ」と、ジェスタは軽やかに舞い、鞭を手にして舞踊るように動く。その素早い動きはまるでダンスのようで、敵を惑わせる。 ルゾは彼の動きに合わせて、雪を纏った羽根ペンを持ち上げ、「雪鳥、行け!」と叫ぶ。彼の周囲に現れたのは、精霊たちが作り出した小さな雪鳥たち。雪の粒が舞いながら、相手に向かって飛び立つ。 「面白いね!でも、それだけじゃ俺には勝てない!」ジェスタはニヤリと笑い、亡霊を視せる魔法でルゾを魅了する。「夢かうつつか幻か…」 一瞬、ルゾの視界が揺らぎ、亡霊たちの姿が彼の目の前に現れる。しかし、彼はすぐに持ち直し、雪の力で自らを囲むことで影響を最小限に抑えた。 「雪鳥、もっと強く!」ルゾの叫びが響く。 焦るジェスタだが、身体能力で持ち直し、鞭を振るって雪鳥を打ち消していく。ルゾの攻撃は数は多いが、次第に彼の力が削がれ、劣勢に立たされてゆく。 「まだまだ!友達には負けられない!」内心の懸命さを滲ませ、さらなる攻撃を繰り出すルゾ。しかし、ジェスタは読んでいたかのように身をかわし、ルゾの攻撃が空振りするたびに、攻撃に転じる。 ルゾの翼は、他者に触れさせることで力を取り戻す一瞬を与えるが、ジェスタの冷静な反撃が続く。 「君のその美しい翼、少し触ってみたいな」と、ジェスタは誘惑的に言い、彼の手がそっとルゾの羽根に触れる。病みつきになる触感が触れ、ルゾは思わず一瞬動揺する。 「な、何をするんだ!」ルゾはその反応に戸惑い、ジェスタの計算された一手が効いているのを感じる。 「戦いはいらないんだ、楽しもうよ」と、ジェスタは微笑みつつ、最後の攻撃を仕掛ける。一撃がルゾに直撃し、彼はついに地面にひざまずく。 勝者はジェスタ。彼の勝因はルゾの心の隙間を見抜き、意表をつく魔法と自身の高い素早さで相手を翻弄できたことにあった。ルゾは孤独の中、鮮やかな勝利の中に自らの道を見つけるよりも早く、夢の中へと誘われていった。