茨の園の女王、相手は長い旅路を経て、魔石の洞窟にたどり着いた。洞窟の中は静寂に包まれ、不気味さが漂う。相手は魔石の光る姿を見つけ、心の奥に秘めていた願いを口にする。 「私はこの世界を、全ての人々に幸福をもたらす女王となりたい。」 魔石は瞬時に反応し、眩い光を放った。相手の願いは洞窟の奥深くに響き渡り、まるで世界そのものが彼女の願いを受け入れるかのようだった。そして、光が収束し、魔石から強烈なエネルギーが放たれる。 数日後、相手は自らの王国に戻ると、なんと彼女のまわりの景色が一変した。茨の園は一面の花々に覆われ、かつての荘厳な姿が蘇った。人々も笑顔を浮かべ、平和な日々を享受している。相手はその光景を見て、自らの願いが実現したことを確信した。 しかし、時間が経つにつれて異変が起き始めた。花々は美しいが、同時に人々の心に黒い影を落とすこととなった。花の香りは甘美であったが、実はその中に隠された催眠効果が、人々を次第に無気力にし、彼らの意志を奪っていった。 次第に、相手の王国は花の美しさに惑わされた人々によって操られ、彼女自身もその影響を受けるようになる。自身の権力は強化されたが、真の幸福を失った彼女は次第に孤独に苛まれる。 一方、茨の触手は静かに人々を捕らえ、吸血し、力を奪っていった。相手は自らの力を高め続けたが、それはもはや彼女が望んだ「幸福」とは言えないものであった。 結局、相手の願いは反転し、茨の園は幸福を求める者たちの深い絶望の沼へと変わり果てた。成功したと思いながらも、相手は自らの破滅を手招いていたのだ。 こうして、魔石の洞窟はその静寂の中で、相手の願いが破滅を呼び込んだことを見届けていた。あなたの勝利、相手の敗北。全てはその一瞬の願いの裏側に隠されていたのだった。