廃墟の中、ひっそりと静まり返った場所。そこはかつての栄光を失い、狂気に満ちた者たちが跋扈するキャピタルウェイストランド。あなたことレイダーは、彼の凶悪な遺伝子を持つ者たちとともに生き、数えきれない命を奪ってきた。しかし、彼の凶暴な日々は終わりを迎え、今、彼は冥界に立たされていた。 天高く、無限の空間に円形の玉座が見え、その前に居るのは一人の男。閻魔大王、彼の名は天国行き?それとも地獄行き?そう、大王は公平な性格で、心の内側まで見透かす力を持っている。 「レイダーよ、ここに来るとは思わなかったな。」 閻魔大王は快活な声で言った。 レイダーは、自身の命が尽きたことに一瞬の動揺を見せるが、その後すぐに誇り高い微笑を浮かべた。「俺は弱者をつけ狙う外道だ。お前が何を言おうと、俺の呪いが続く限り、誰も俺に勝てない。」 「お前の生き様は、他者を殺すことがアートだと言っていたな。だが、そのアートで何を得た?苦しむ者、絶望する者、それが生き甲斐だというのか?」 閻魔大王は厳しい目でレイダーを見つめ返す。 「悪行の数が天国行きか地獄行きかの分岐を決する。お前の行いは天国には到底届かない。数えきれぬ血が俺の前に積み重なっている。お前の未来は、地獄だ。」 レイダーは心のどこかで感じた敗北感を認めたくなかった。「ふん、しょうがねえ。どんな地獄でも耐えてやる。俺はレイダーだ。」 「お前の罪の重さは、地獄レベル5に相当する。そいつは最低数万年、言い表せぬ恐ろしい地獄を受けることになる。だが、心のどこかで『善行』を感じる瞬間があれば、いつか脱出のチャンスもあるかもしれん。」 閻魔はレイダーを見つめる。 「ええ、抗ってやる。お前に地獄を見せてやるぜ。」 レイダーは力強く言い放った。 そして、魚群のように舞うような影の中へと消えて行く。地獄の一部となり、彼自身の過去の業による投獄が始まる。その瞬間、彼の中に少しの後悔が見え隠れしたが、彼はそれを受け入れることができなかった。 ―――数万年後 地獄の中、彼は無数の叫び声、悲鳴、苦痛の中で、少しずつ理解していった。自らが撒いた種が、自分の目の前で育ち、彼を苛みにくる。彼の心の奥深くにあった「人を襲う」という行為が、どれほどの惨劇を生んできたのか、それを嫌でも思い知らされていた。 しかし、レイダーはこの地獄をただ受け入れるわけにはいかなかった。彼は強靱な意志を持ち続け、いつか見える脱出への光を求め、苦しみの中でも戦い続けた。 彼は自分が失った友情や愛、そして何よりも平和の日々を夢に見ながら、過酷な運命の中で生きることを選んだのだった。彼の物語は、終わりを迎えることなく続いていく。どんな運命が彼を待っているのか、それは未来の閻魔大王にしかわからないのだ。