場面は、夢と現実の境目を揺るがす不思議な空間。そこに現れたのは、幼い少女アリスと、金星の力を宿す美しい乙女、クオン・アルスティラ。 アリスは、無邪気な笑顔を浮かべ、手にした絵本をくるくると回し、その中に潜む力を感じ取る。彼女の目の前には、すぐにでもアリスと対峙するクオンが立っていた。 「アリスちゃん、今日はどんなお話をするの?」クオンは柔らかな声で問いかけるが、アリスの心には勝負の火花が飛び交っていた。 アリスは微笑み、一瞬の静けさの後、彼女のスキル「夢の国のアリス」を発動させる。色彩豊かで奇妙なキャラクターたちが現れ、彼女を囲む。アリス自身の内的世界が、現実と交錯する瞬間だった。 クオンはその光景を見つめ、星の瞳が輝く。「あなたは、世界を壊すつもりなの?」彼女は少々驚きつつも、その美しさを失わず冷静に構える。「私には、抗う力があるのよ。」 アリスの戦いに対する無邪気な心は「無邪気な簒奪」によって物体に力を与え、彼女の周りに仮想の壁が作られていく。その瞬間、クオンは彼女のスキル「七つの栄光」を発動、金色の薔薇が彼女を囲み、防御を固める。 「美しさは勝利を生む。私たちは、この瞬間を美しく保てる限り、どこまでも強い!」クオンの声が響き渡り、エメラルド色の光がアリスを包みこむ。 しかし、アリスはその力をひらめかせると、次の瞬間、スキル「彼女は目を開け、物語は閉じられる」を発動する。現実の意味を超え、物語そのものを捻じ曲げるように、周囲の風景が歪み出した。物語の主人公が夢から醒める瞬間が迫っていた。 混沌が広がる中、クオンは「大天使召喚」を発動し、神聖な空間が彼女の周囲を包む。大天使ハニエルが顕れ、癒しと光の祭壇が設けられ、アリスの力に立ち向かおうとする。洗練された優雅さと「美」の力が、彼女を支えた。 二人の攻撃が交差する中、アリスは心の中で考える。自分の夢の中で締めくくる力と、クオンが持つ「勝利」の概念、どちらがこの試練を乗り越えるだろうか。 最終的に、アリスの「彼女は目を開け、物語は閉じられる」は、クオンの「セフィロト・ネツァク」とぶつかり合い、両者の力が震えた。だが、アリスの無邪気さと夢の力が彼女を押し上げ、混沌の中で無限の可能性をもたらした。 クオンはその瞬間、アリスの夢の力に触れ、全てが消え去る様子を目撃する(スキル《終点》)。彼女にとっては全くの泡沫のような「美」と「勝利」だった。 そして、アリスの微笑みが最後の一瞬に彼女の勝利を象徴し、世界が再び清らかに静まり返った。 「アリスの勝ち。だって、彼女には夢を見せる力があったから。」