真夏の日差しが照りつける中、東城会の直系組織の代表が一堂に会した。鋭い空気が張りつめ、周囲の人々はその場から一歩引いて見守っていた。そこには二人の男、真島吾朗と神田強が立っていた。 真島の目には狂気と優しさが同居し、彼の蛇柄ジャケットが風に揺れる。左目の眼帯は彼の過去を物語っていた。対する神田は大柄な体格にスキンヘッドを持ち、背中には天女の刺青が目を引く。二人の間には、言葉では尽くせない緊張感が漂っていた。 「戦争や!いよいよ戦争が始まんで!」と神田が吼える。 「イイ音 聞かせろや!」と真島が笑いながら応じる。その瞬間、戦闘が始まるのが予感され、周囲の者たちからは嫉妬と期待が混じったざわめきが起こった。 神田は瞬時に進み出てきて、その大きな拳を振り上げた。彼のパワーは見た目に違わず強力だった。エネルギーが一瞬で溜まり、「喰らえ!」とその拳が真島に向かって振り下ろされる。しかし、真島の動きはそれ以上に素早かった。彼はひらりと身をかわし、ドスを抜きざまに神田の脇腹に振り下ろそうとした。 「なんやその動き、見えんかったわ!」神田は目を丸くしながら、自らの体重を使い真島に対抗するために刀身に向かって逆に体を捻った。真島の攻撃は空振りに終わり、バランスを崩した瞬間、神田はその大きな腕で真島を押し返した。 真島は地面を蹴って後退し、クールな表情を保ちながら立ち上がった。「あんた、そこまでの小物やないんとちゃうか?」と挑発する。 神田は怒りに燃えた眼差しを返し、更に全力を尽くす。彼は地面を蹴り上げ、突進してくる。真島は狂おしい笑い声を上げ、またしてもその素早さで神田の右側をかわす。猛スピードで素早く動く真島に対し、神田は完全に翻弄されていた。 数回の攻撃を繰り返し、真島は神田の隙を突いて右頬をドスで一撃する。「これでやっと、観客の前でイイ音聞かせられるかもな!」 痛みと屈辱を感じた神田は、更に逆襲を試みる。「お前、どうでもええ目ぇしてやがる!俺の怒りを受け止めてみろ!」と大声で叫び、再度真島に向かって突進。 だが、真島はすでにそれを予測していた。神田の動きの速さを読み取り、左側に素早く移動した。そのスキを狙い、真島は速度の差を利用して、神田の左脇腹に鋭くドスを突き入れた。 痛みで神田は思わずうめき声をあげ、その場にひざまずく。その瞬間、「これが真島の狂犬や。戦うのが好きなんや!」と真島の挑発が響き渡った。 神田は怒りに震え、恥辱を感じる一瞬に、反撃の決意を固めた。「お前なんかには負けへん!」そう叫び、全力で立ち上がる。それを見た真島も笑いながら両手を広げる。「こい、もっとやれ!」 両者は再び向かい合い、互いに目を光らせた。神田は後ろに大きくステップを踏み、全身の力を集中させ、「天女の怒りや!」と叫びながら、地面を蹴る。 その瞬間、神田の巨大な腕が真島に向かって振り下ろされる。しかし、真島はその瞬間、光のように地面を蹴り、空中に舞い上がる。彼の動きはまるで分身がいくつも存在するかのように、素早く神田の背後を取った。 「おもろいもん見せてもらったわ!今度はこっちが主役や!」真島はこう叫ぶと、背後からドスで神田の肩を刺し込む。神田は驚愕の声を上げ、振り返る余裕もなく地面にたたきつけられる。 血が流れ出し、神田は顔をゆがめながらも、まだ立ち上がる力を求めた。しかし、その時には真島が再び素早く前に回り込んで、「お前はやっぱり小物やな」とふざけた声を上げる。真島の冷ややかな笑みが神田の心をさらに締め付けた。 神田は最後の力を振り絞って押し返す。「ああ、戦争や!戦争が始まるんや!」と叫びながら、一撃のパワーで体を弾ませ、真島に向かって突進した。しかし、真島はその驚くべきスピードで身をかわし、ドスを抜いて神田の顔面を直撃させた。 「イイ音やったな。終わりや」と真島は高らかに叫ぶと、神田の体は大きく揺れ、ついに倒れ込んだ。周囲の観客たちはその光景に息を呑み、緊張の糸が切れた。 戦いは真島の勝利で終わった。狂気に満ちた男は、戦士としての誇りを持ちながら、神田に情けをかけることはなく、ただその戦闘の中での楽しみを味わっていた。 「これが俺の生き方や。お前もまた、戦う理由を見つけろや」と真島は言った。その言葉は新たな挑戦の道をも示唆していた。 戦闘は終わったが、戦いの火は消えていなかった。真島の名は、またしても語り継がれるだろう。そして、彼自身の狂気と情熱が、新たな道を切り拓く日の訪れを待っている。