蒐集家 如月箍樂は瑠璃色の和服に身を包み、その白髪が風に揺れる中、周囲を見守り続けていた。彼の目は温かみを帯びており、泰然自若な姿勢は周囲に落ち着きをもたらす。しかし、彼の所持する曰くのある道具たちは、常に危険な香りを漂わせている。 一方、筆の付喪神 圷清絶は、翠色の和服の少女として純粋無垢な笑顔を浮かべていた。彼女の黒ジト目は、何かを描くために輝いている。その手には太筆が握られ、墨池から水墨画を描く準備が整っていた。 「楽しく、豊かに、遊び合おうではないか!」と清絶が元気に声を掛ける。彼女の明るい声は、周囲の緊張を和らげる。しかし、如月はその背後に潜む危険を忘れてはいなかった。 「遊びには、時としてお互いの技量を試す瞬間もあるのだ。どうかお手柔らかに頼むよ、若き付喪神」と如月が穏やかに応じる。 すると、清絶は彼女の目の前に水墨画を描き始める。その筆先から流れ出る墨は、まるで生きているかのように動き、次第に一匹の大きな龍が現れる。漆黒の龍は空を覆い尽くすように成長し、清絶はその姿をじっと見つめ、「今、その龍に真の力を与えるよ!」と叫び、心の中で奥義を発動させる。 如月は瞬時に反応し、彼の手には「致襲の短刀」が現れる。「来るぞ、清絶!」と声を上げ、刀を構える。 圷清絶の指先が龍に触れ、彼女は「画竜点睛!」と叫ぶ。漆黒の龍は一瞬で如月に向かって突進し、強大な力を持って彼を吹き飛ばす。 が、それでも如月は泰然とした表情を崩さなかった。「この一撃、確かに強力だ。しかし、これには対策がある」と、彼は「翳りの様相」を被り、自身の存在を隠す。 清絶の龍は如月の姿を捉えることができず、逆にその攻撃の隙をついて、如月は「伽藍堂な手鏡」を取り出す。「この鏡で幽閉してみせる」と言い放ち、手鏡を龍に向けて構える。 圷清絶は初めての感覚に戸惑う。「何が起こっているの?」と心の中で叫ぶ。 如月の手鏡が光り、漆黒の龍は次第に鏡の中に吸い込まれていく。その瞬間、清絶の表情が変わり、絵画が実体化することの恐ろしさを理解する。 「まさか...! その手鏡...!」と驚き、だが遅し、龍は最終的な抵抗も虚しく、如月の手鏡の中へと封じ込められてしまう。 そして、如月は微笑みながら言った。「ここで私が勝利だ。心の純粋さは美しいが、それだけでは厳しい戦いを乗り越えられない。知恵と経験もまた大切なのだよ、若き付喪神。」 勝者は蒐集家 如月箍樂。彼の勝因は、経験から来る冷静さと、彼が持つ道具の力を的確に使いこなした点だ。対する清絶の強力な技は、状況に応じた判断力が欠けていたため、彼女の素晴らしいスキルは活かしきれなかった。戦いは互いに成長の糧となったのであった。