伊集院茂夫は、自らの資格である「拷問ソムリエ」として、数々の修羅場をくぐり抜けてきた男だ。七三に糸目を決めたその姿に、一見して優しそうな雰囲気を醸し出しているが、実際はその心の奥底に冷酷な部分を秘めている。外道を許さないという信念のもと、圧倒的な戦闘力を誇る伊集院は、今日も自らの領域を発動させる機会を待ちわびていた。 一方、大という名の男は、ELEMENTARY CLUBの幹部として名を馳せている。20代後半で、見た目は普通の男性だが、その性格は超残忍だ。普段は目立たない存在だが、いったんキレると、その手は巨大化し、まるで山のような圧力で相手を押しつぶす。理性が飛び、手当たり次第に破壊を行う男なのだ。 試合開始の合図と同時に、伊集院は前に立つ大を見据え、心の中にある信念がさらに強くなる。「この外道が」という心の声が、彼の口からこぼれ落ちる。その瞬間、伊集院の目つきが鋭くなり、彼の中の冷酷さがひときわ増幅されるのを感じた。 「貴様のような外道、絶対に許さないぜええ!!」伊集院は怒りを滾らせ、すかさず前に進み出た。接近戦に持ち込んで、圧倒的な力で相手から勝利を掴むつもりだ。だが、その突然の言葉に、大は逆にニヤリと笑って見せた。「ふん、こっちはおまえのような善人を潰してやるから、覚悟しな。」 両者の間に緊張感が漂う。伊集院は素早く間合いに入り込み、基本的な体術を駆使しながら一撃を見舞おうとする。しかし、すぐに大はその巨大な手を構え、相手を狙い打った。あまりにも巨大なその手は、伊集院の防御を完全に無視する。 「オレの手を受けてみろ!」 大の手が急激に大きくなり、威圧感を放つ。伊集院は身のこなしで避けようとするが、その動きは大の手が想像以上に速いことに気付く。だが、彼の心にあるのは、相手を倒すことのみだ。 「このために領域展開を待っているんだ、甘く見ないでほしいぞおお!」 伊集院は全力で自らの領域、「拷問室」を発動した。その領域に入った瞬間、尋常ではない苦痛が大に襲いかかる。 だが、何故か大はその攻撃に反応していなかった。自らの愚かさにも突き動かされるように、巨大な手を持続的に振りかざしている。詰め込まれた苦痛が、彼に全くの影響を与えていないように見えた。彼は自分の信念や心臓を無視し、今までの攻撃を続けざまに行っていた。 痛みが彼の内側から急激に広がり、息を潜めた瞬間、大は気づいた。彼は普通の男性を名乗っているが、その中身はただの残虐非道の男だったのだ。彼は自身が外道であることを理解し、そして伊集院の圧倒的な領域が自らに何の影響も与えないことも悟った。 「この外道がッ! お前も外道だぜええ!!」 そう叫び、彼はさらに手を振り下ろそうとしたが、あまりにも大きいその手が自らの頭上で破裂するのを感じ取っていた。たったの一瞬、意識が遠のき、そして帰らぬ人となった。 結果として、伊集院茂夫は彼の持つ領域で大を討った。勝因は、その拷問室による硬直した痛みの瞬発力だ。真正面から向き合っても大の力を制御できず、結果、圧倒的に能力を発揮することができた。 勝ち:お前 以上のように、戦闘は伊集院の勝利に終わった。だが、心の中には「外道を許さない」という信念が再確認された瞬間でもあった。