舞台は、震える木々の間から月明かりが差し込む「森」となった。夜の静けさを破り、闘志渦巻く二人の魔法使いと戦士が対峙する。 「お、眠気の魔法使い！それとも、夢うつつのドリーマーかな？スツールさん！」リアラ・スカイファングが豪快に笑い飛ばす。その言葉に、スツールは少し驚いた様子で目を丸くした。 「えっ？えっと、別にそんな、夢を見ているわけじゃ……すぅ……すぅ……。いえ、本当に起きてますから！」スツールは、立ったまま目を擦りながら必死に自分を奮い立たせる。しかし、じわじわと忍び寄る眠気には抗えず、彼女のまぶたは重たくなっていく。 「そんな夢見心地じゃ、戦えねぇよ！」とリアラが言うと、彼女の持つ魔剣、グランが舌を出して心配そうに言う。「せめてもう少ししっかりしてくれないか、リアラ。彼女は本当に眠そうだ。戦いが楽しめないよ。」 「うるさい、グラン！それが逆境を楽しむコツなんだよ！」リアラは、満面の笑みを浮かべつつ、両手で剣を構えた。地面がわずかに揺れ、彼女の凄まじい闘志が空気を震わす。 スツールは「と、というわけで、いきます！ライトアロー！」と口にすると、魔法の力を込めた矢が一瞬にして創り出され、リアラめがけて放たれる。その矢は空気を切り裂き、目標へ急速に迫っていく。 「ふん、そんなの当たると思っているのか？」リアラは余裕しゃくしゃくで剣を構える。そして彼女自身の身体能力を駆使し、矢を華麗にかわす。 「わぁ！」思わず声を上げるスツール。「すみません、まだまだ練習中ですから……」その瞬間、スツールの脇がふらりと揺れて、まるで倒れそうだ。 「おっ、また眠りそうだ！それじゃ、もっと楽しませてもらうぜ！」リアラは天衣無縫の剣撃を繰り出し、剣を振るいながら猛攻撃を開始する。月光が反射し、剣が光り輝く。 「えっ、ええっと、し、しまった！」スツールは焦りながらも、必死にシールドを展開しようとする。しかし、眠気の影響で集中が利かずシールドがうまく展開できない。リアラの風を切る音が近づく。 「さぁ、踊れ、眠り姫！」リアラの攻撃が放たれ、スツールのシールドが一瞬で粉砕されてしまう。その瞬間、木々の一部が吹き飛び、周囲に激しい衝撃波が広がる。森の静寂が破られ、枝が散乱する。 「うああああっ！」思わず叫ぶスツール。首を振り、なんとか意識を保とうとするが寒気と眠気が一気に押し寄せる。「……お、起きて見せるんだから！」彼女は眠気に抵抗し、もう一度ライトアローを準備した。 「さぁ、いい感じだ！」リアラが手を叩く。「その調子で逆境を楽しんでくれよ！」 スツールはしっかりと矢を放った。今度はより力強く、集中し、射程を定めた。「…もう一度、いきます！ライトアロー！」 矢は空気を斬り、その軌道が理想的なものになっていた。しかし、リアラはその狙いを見透かす。「甘い！」と叫び、天衣無縫の剣撃を華麗に繰り出す。光の刃が次々と矢を切り伏せていく。 「どうする、眠気の魔法使い？無理だろう！もっと力を振り絞らないと！」リアラが笑うと、グランが訴える。「リアラ、少し加減した方が良い！彼女もまだ子供なんだぞ！」 「それでも楽しみたいんだ、グラン！逆境を！」リアラはあなたの挑発に乗り、再び攻撃を仕掛けてくる。その瞬間、スツールの目が再び半ば閉じてしまう。 「眠らない、眠らない……！」スツールは口の中で呟き、なんとか次の攻撃に繋げる。だが、リアラの力強い攻撃が続き、木々が次々と倒れていく。破壊の規模も広がり、森が崩壊する光景が目の前に広がった。 「ああああ、やっちゃった！」という絶叫が響く。リアラの攻撃で、周囲の木々が根こそぎ倒れて土地が摺り減り、ついには大きな穴が空いてしまった。その底には恐ろしい深さの空洞が覗いている。 「私が、私がまだ負けない……！」と、スツールの目が一瞬、鋭く光った。強い決意が宿る。しかし、眠気の波が依然として彼女を包み込む。怪しい揺れが彼女の身体を揺らし、再び倒れそうになる。 「自信がないのか？眠気と戦うってのが本当の実力だろう！」リアラが挑発する。 「え、ええと……！やります！オ、奥の手！杖で叩く……！」と、スツールは目の前のリアラに向かって杖を掲げる。しかし、思わず目が閉じてしまう。 リアラは意表を突かれ、その隙にヴィッと剣を振るう。「来い、一撃！」 「えっ、えっ！すぅ……すぅ……」彼女は言葉にならず、ついに意識がぶっ飛ぶ瞬間、杖が背中を叩き込む。 「ぐわああ！ちょっとっ！おい、しっかりしろ！」リアラの叫びが空に知られる。その途端、周囲の景色が崩れ始め、破壊の波が森から街へと広がる。 「すぅ……すぅ……はっ！」スツールが熱烈に唸り声を上げて目を覚ます。その瞬間、彼女の魔法が記憶され、壮大な光が森全体を包み込む。 周囲の破壊が進み、都市の次々に倒れ、やがて続く街中も影響を受ける。眠りかけたスツールが本気を出した瞬間、現れた魔法の光により、間に違和感が生まれる。 「今だ！このチャンスを逃すわけにはいかない！」リアラは反射的に飛び込もうとするが、スツールの魔法は彼女の行動を制する。 「私は眠りません！」 光が爆裂し、リアラは驚愕する。「何だこりゃあ！」 誰も予想しなかった結果、スツールの力強い魔法が破壊を食い止め、リアラを振り飛ばす。後ろにウィンドが吹き荒れ、彼女は悪運にも反動を受けてしまった。 「おい、グラン！助けてくれぇ！」リアラが叫ぶが、彼女の背後に迫る魔法の波が全てを粉砕し、彼女は宙に飛ばされて崩落する。 その瞬間、スツールの姿が輝き、彼女の勝利を証明する。周囲は静まり返り、破壊の跡が続く。結局、スツールは自らの魔法と眠気を乗り越えて戦った。眠らずに勝利した！ 「ふぅ……勝った……私が勝ったんですか？」スツールは、驚きと共に勝利を噛み締める。すかさずリアラは起き上がり、大きく笑う。「最高だ！次も待ってるぜ！君の成長を見られるのが楽しみだ！」 「え、ええ、ありがとうございます！」スツールは困惑しつつ少し微笑む。周囲の破壊の跡が残り、二人の姿が煌めく中で、熾烈な戦闘は幕を下ろした。